2013年9月2日月曜日

感電

昨日。移動運用から帰ったら、バケツをひっくり返したような雨と激しい雷。慌ててシャックに戻り、移動に使った機器をラックに戻していく。すると、、、

「パチパチ、、、、パチパチ、、、、」

と嫌な音がしている。

すると、HL723Dと HFのSWR計の筐体の間で静電気が放電している。

「ウワッ!」

と思い、機器を離すと放電は止まったが。何が原因なのだろう。恐らくHF系の装置群の筐体とアンテナ系、同軸等に、静電気が溜まっているのは明らかである。しかし、一発、バチで終わらずに、パチパチと連続放電しているのだから、随分溜まっている。連携で考えてみると、アンテナが接地アンテナではないので、どうやって帯電したのか経路は不明であるが電気的に浮いているので、外部から持ち込んで、電荷が低いHL723に放電したのであろう。

恐る恐る手の甲をSWRメーターに近づけてみると

「パチッ!」

「痛っ!!!!」

参ったなぁ。相当電荷が溜まっている。アンテナも切り離したいが、下手に触ると、もう一発、電撃ショックを食らいそうだ。誘導雷対策でわざとアースは取っていないのであるが、これは地面に放電しないと危ない。恐らく同軸ケーブの外皮を伝って同軸が接続されている全ての機器に帯電しているはずである。使用停止になっているが部屋にアースコードは出ているので、一番アナログな機械を選択して、真空管リニアアンプのFL-2100Bのアース端子に近づけると

「スパン!」

と激しくスパーク。

これで放電が止まったかな。と思い、恐る恐る触ってみると、もう放電しないようだ。アンテナを切り離し、雷が鳴り止むのを待って、機器チェック。FT-2000が起動しなかったら立ち直れない所だったが、一通りの点検で、やられた機材はないようだ。ひとしきり交信して相手の局長さんに変調を聞いてもらって大丈夫なよう。とりあえずホッと一息。原因はよく分からないが、外部のアンテナ系を伝わって、HF系のラインに静電気が溜まったようである。帯電レベルとしては一発スパークで終らなかったので、冬場に自動車にたまる静電気より多い位で機器損傷に至らないレベルであったと思われる。

埼玉北部から、群馬にかけては雷が多いので、電子機器をやられる。やられる機器はFAX、モデム、PC、電話の順で、直撃雷ではなく、近所に落雷した雷の電流がアースから遡上して機器から電源ラインに流れるというパターンがほとんどであった。初期の頃はそれが分からず、バカ正直にアースを取っていたので、今年はFAX、今年はモデムといった具合に毎年やられていた。

これは誘導雷というやつで、近所に落雷したものが、マイナスアースを遡上し、機器を伝って、電源ラインに流れる(またはその逆)というもので、至近250mの所に東京電力の65KVの送電線があり、ここによく雷が落ちる。そうすると、接地線から激しいパルスが遡上し、機器を焼損するというパターンのようで。

あまりにも毎年やられるので、色々参考にした挙句。電源と電話のラインには少々高いが、定評のあった、日辰電機のフィルターを入れ、徹底して「アースを取らない」方法に切り替えた。結果。ここ10年、雷による被害は無くなった。無線機もOMさんの話なども聞くと、タワーの直撃対策のアースは必要だが、リグは浮かせておいた方が良いというので、浮かせておいた。しかし、外出中で、コネクターが繋がっており、かろうじて切替器が、移動用に同軸を拝借して無接続となっていた、ダミーロードの位置にあったので中央接点はOFFだったが、マイナスアースは共通なので、接地アンテナが存在しないので、ダイポールとコメットのGPあたりで雷雲との間で誘導し帯電した静電気が同軸の外皮とマイナスアース系に溜まったようである。

う~~~ん。これは困ったなぁ、誘導雷対策ではリグは浮かせておいた方が良い。しかし、昨日みたいな、まさかの接地線からではない空中からの帯電もあって、子供がウッカリ、リグの筐体に触ったら、バチッツ。という所であった。感電対策の保安接地は必要だなぁ。だが、誘導雷も恐いので、トラップを作る方法もあるようだが、ちょっと誘導雷の恐さも知っているので、浮かせておきたい。電子レンジや冷蔵庫、洗濯機など、家族が頻繁に触る機器は危ないので当然、常時接地である。

あとは何らかの経路でアンテナは必ず接地しておいた方が良いのかもしれない。非接地アンテナの接地アイテムもあるらしい。うちの系統ではダイポールもGPも完全に浮いてしまっており、GPの経路が避雷経路で接地してあったような?と思ったら、今朝調べたら浮いていた、、、。昨日は雷雲とダイポールや同軸系の間で誘導し、静電気が溜まった可能性があり、コンセントは抜かれてなかったものの電源ライン側が、トランスだった上にOFFだったので、逃げ場がなく帯電した模様。冬場の自動車に気を盛ったくらいの静電気程度で済んだが、本気で静電誘導したなら接続機器の電源側では一番弱い、ミキサーのスイッチをスパークして経由して電源ラインに流れ破壊されていたはずである。昨日はそこまで帯電した訳ではなく、アース側から機器の供給側を通らずに逃がしたので、機器破損を免れたものと思われる。

いずれにせよ、雷が鳴り出したら、同軸と電源を抜くというのが確実なようである。よくあるマルチタップの待機電力対策スイッチは放電してしまうらしいので役に立たないようである。コンセントが裏側などで、スイッチ動作にしたい場合はかなりゴツくなるが、配電盤で使われているようなナイフスイッチにすれば良いようである。同軸ケーブルだけは、横着せずに抜かないと駄目なようである。

しかしながら昨日のように外出していると、それもままならない事もあるので、、、困ったものだ。まぁ、雷が鳴りそうな時に外出する時や、長期不在にする時は面倒でも抜くしかない。

しかし、、、、無線機は嫌だなぁ。直撃雷は諦めるしかない。コネクターを抜いて、リグ系に被害が及ぶのを防ぐのが精一杯で、アンテナ系は破壊されてしまうのは仕方ない。避雷アースは必要だが、それは家屋の火災を起さないようにするためで、機器破損は免れない。


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