2017年12月11日月曜日

凍て付く朝、朝焼けに染まる北アルプスをバックに。


今年の冬の始まりは一気に気温が下がった感じである。長野の山はだいたい雪化粧したが、平地はまだ雪が振る事は少ない。しかしそれでも、零下5度を下回り室内でも凍る厳しい季節。

そんな中、12月9日前後は平地でもうっすらと雪が降った。雪が降った後で晴れの予報が出ていたので、イチかバチか聖高原へ行って見た。狙ったのは一瞬、常念岳が見えるポイントであるが、日の出前の一瞬、雪山が赤く光るタイミングがあるのである。

新潟は雪の国、長野は氷の国と自分は思うのであるが、新潟ではそこそこ積雪したこの日も、聖高原周辺はうっすらと積もった程度。しかし気温は低く、マイナス7度。道路は薄く積もった雪が凍ってバリバリである。列車を待つ時間が辛い。

まだ光が足りない時間、下り始発が篠ノ井に向かってゆき。石油貨物列車が通る。自分の機材では流し撮りでもしないと、ちょっと無理 。

そして、予想どうり、常念岳が赤く照らされ出した時間、E127系の4連の下り始発がやってきた。暗くてファインダーの細部が良く見えず、周囲の細い物体の処理が微妙になってしまったが。赤く照らし出された雪山バックに撮る事ができた。

このタイプのE127系は没個性的とも言われるが、意外と顔面が無骨で彫りが深いので、ステンレス車両としては面白い部類に入ると思うのであるが。

冬場は鉄道撮影スポットで雪の後の晴れと自分の休みが合うのは難しい。まだ暗いうちに起きてツルツルに凍った峠道を行くのは辛いが、もう何回か雪中撮影もしてみたいものだ。




篠ノ井線 坂北-聖高原
α77+MINOLTA 80-200 F2.8 HIGHSPEED APO





2017年11月27日月曜日

小さい秋みつけた


聖高原での稲刈り風景は、撮影機会に恵まれたが、紅葉の季節になったら、休みと紅葉の具合がイマイチ合わずであった。それでも、通勤がてら、買い物がてらに、ちょっと寄るスポットで撮影してみた。紅葉は葉色のタイミングが短く、それと光線の具合、車両の都合、全てが合致するのはなかなか難しい。そこが紅葉を撮る面白さでもあるのであるが。

北陸新幹線 佐久平ー上田 2017.Nov.11
α77+MINOLTA 80-200 F2.8 HIGHSPEED APO

東御市、昔で言う御牧村の役場付近であるが、八重原の台地の下を貫く長いトンネルから台地の谷間から一瞬顔を出す瞬間。住宅地より新幹線が下に見える面白い所であるが、終始逆光で光線に恵まれない場所。曇った一瞬、小学校の裏手から撮ってみた。







仙山線 山寺ー面白山高原 2017.Nov.12
α77+SONY 24-70 F2.8T*
久々に行った東北旅行の合間に山寺の五体堂から撮ってみる。ここも終始逆光ポイント。紅葉は若干、終わりかけているが、山寺独特の扇状地と河岸段丘を行くE721系列車。ここにもう25年近く通っているが、貨物列車はとうに無くなり、旅客列車も455系から719系を経て主力はE721系へと移った。

北陸新幹線 佐久平ー上田 2017.Nov.13
α77+MINOLTA 80-200 F2.8 HIGHSPEED APO

上田と言うと斜張橋が有名であるが、その一つ手前、依田川沿の谷でも一瞬顔を出す。このあたりは丘陵地の下をトンネルで行く区間で、丘陵を横切る川の谷の段丘崖の縁の低い位置で新幹線が街の下で顔を出す。ここは、昔で言う丸子の街並みである。



上田電鉄 八木沢ー舞田 2017.Nov.13
α77+SONY 24-70 F2.8T*

最後に別所温泉に向かいがてらのポイント。本当は午前向きのポイントなのだろうが、夕刻、別所温泉の外湯に入りに行く際に寄る場合が多く、光線としては流し撮り向けのシビアな時が多い所でもある。山の端に日が隠れた一瞬。日本の田舎っぽい風景が現れた。ちなみに左の山に面した丘の街が別所温泉の街並みである。




2017年10月22日日曜日

RF/SQLが同じ軸に付いている機種は意図しないRFゲイン動作に注意





長野に来て1年半あまり、なかなか移動運用をしている時間がなかったりしていたのであるが、先日、10月21日(土)の夜に時間が空いたので出かけてみた。場所は東京方面に思いっきり飛ぶ所として、渋峠を選んでみた。

本来は22日の日曜日に運用しようかと思っていたのであるが、生憎の台風が近づいて来るコンディションの中、22日は風雨が強くなるとの予報が出ていたので、天気が粘りそうな21日、土曜日なので、お仕事ダンプモービルが居なくなる夜を狙って出る事にした。バンドは今回は定番の430MHz、お手軽にモービルホイップとした。

さて、紅葉が綺麗な志賀高原を抜けて渋峠に着いたのは18時前、ここは気をつけないと、群馬県側に出てしまうので、文明の利器、google先生に地図を照会しながら境界線にしっかりと収まる位置に陣取った。

VFOを回してみると、この場所なら、関東の信号がドンドン入って来るはずなのであるが、あまり入って来ない。偶然、埼玉のローカル局がラグチューをしているのをキャッチしたのでブレイクを入れて交信してみる。雑談中に突然、知り合いに0から呼ばれたのでビックリした様子であったが、難なく交信できる事ができて一安心した。

実はここで事件はヒシヒシと近づいていたのであるが、多分、この時に調整でダイヤルを触ってしまったのがいけなかったようである。



さて、運用周波数を確保して、CQを出し始めるも、思ったより飛んでない様子。長野市付近を走っているモービル局と、前橋市内の局と交信するも、どうも、こちらの波はガンと飛んでいるようであるが、先方の信号が異常に弱い。出力は20W程度しか入れてないので、パワーの入れすぎと言う事はないであろうが、ここの移動地はパイルアップになるくらい呼ばれる筈である。前橋の局長さんの信号も51といえど41に近いような信号だったし、おかしい。

何しろ続けて、CQを出すも空振り。これはいよいよ何かがおかしいと、思いながらアンテナ系統を疑ってみたが、SWRは正常だし、どうも波は出ているようである。

すると先ほどの前橋の局長さんがQSPを送って来た

「先ほどから、大勢のみなさんが、呼んでますよ。」

「エッ!?」

そして

「ああああああ!!!!!!」

何とRFゲインが絞ってあった。

RFゲインをググッと戻すと、先程、51と言えどカツカツだった前橋局が59ガン振れに。これでいよいよ、機器は正常であり、1時間強ほどの時間しか取れなかったのであるが、20局を超える局と交信ができた。ありがとうございました。



振り返って原因を探ってみたのだが、持ち運びができるオールモード機はダイヤル類が削減されている関係で、一つのダイヤルに複数の機構が付いている事が多く。IC-7100においては下段はマルチコントロールになるロータリーエンコーダー、上段はアナログなAFゲイン(いわゆるボリューム)とスケルチとRFゲインが組み合わされたダイヤルになっている。

ここで問題なのは上段、外側のRF/SQLと書かれたダイヤルで、これは下段ダイヤルと違って、ファンクション設定に関係なくアナログに動作するダイヤルで、FMモードで運用する場合注意が必要。単機能型のスケルチダイヤルの機種だと、微弱信号を扱う移動運用の時はスケルチを解放して、思いっきり左に回し切ったりしてしまうのであるが、この手の機種はセンターより左に回すとRFゲインとして動作してしまい、受信感度が低下してしまう。

もちろん、RFゲインとして動作してゆくとSメーターがグングン伸びるので分かるのであるが、今回はSメーターが反応しないファジィな領域にダイヤル位置があった場合RFゲインが働いていても気付かないようである。そして微妙にでもRFゲインが働いていると、山上の移動と言えど、本当に強い局しか受信できなくなってしまうようである。

故障でなくて良かったが、山上から大恥を関東にバラ撒いてしまった。ちなみに、何故RFゲインと気づいたかと言うと、FT−817もRF/SQLが全く同じダイヤル構成となっており、同じミスを犯していたから。その時は至近をモービルで走行していたOMさんが直に来てくれ、

「FT−817はこれをやっちゃうんだよねぇ」

と教えてくれたのだが。今回は標高2000米の山上でやってしまった。ちなみに土曜夜だったので、430FMのOM諸氏が聞いていたようで、その辺は流石歴戦のOM

「あいつ、RFゲインが何か絞ってあるのか、おかしいぞ」

と気づいたらしく、携帯ツールでQSPしようとした所で、こちらで気づいたようである。

いやはや、FT−817に続いてIC-7100でもやらかしてしまった格好だが、RF/SQLが同軸に付いている機種は要注意である。














2017年10月21日土曜日

りんごを求め善光寺平へ

長野は、りんごの出荷が最盛期である。今回は渋峠に無線運用に行くついでに、はたまた無線運用が撮影のついでなのか分からないが、いよいよ紅葉が始まりつつある善光寺平へ向かってみた。

長野電鉄 夜間瀬ー上条
α77+SONY 24-70F2.8T*

行程は2日行程だったのであるが、生憎の台風が近くコンディションの中、かろうじて前日の10月21日が曇りで天気が持ってくれたので、撮影して歩いてみた。しかし、りんごは撮影が難しい。思ったより実が大きく見えるのは良かったのであるが、思ったより葉が茂っている。桜などは木の幹から車体が透けてくれたりするのであるが、りんごの木は、地表近くまでシッカリと茂っているのである。


長野電鉄 夜間瀬ー上条
α77+SONY 24-70F2.8T*

どうも幼木も上手く利用すると、面白いと言う事も分かったのであるが。だいぶ収穫が進んでいるようで、緑の葉だけになってしまっている木も多くここで成っていてくれればと思う場所も多々。10月の下旬であるが、撮影のシーズンとしては、開始としては少々出遅れたのかもしれない。当然であるが、美味しそうに赤くなると収穫されてしまう事も、りんごの撮影の難しさカナ。


長野電鉄 夜間瀬ー上条
α77+SONY 24-70F2.8T*

だんだん雲行きが怪しくなって来たので、早めに切り上げとなってしまった。10月後半で日も短くなって来たし、山間部では15時を過ぎて斜光線になったかと思うと、16時過ぎにはすぐに闇が迫って来る。ちなみに2日目は完全に風雨でNG。それでもロケハンは進めておいた。4月にも桜の季節に界隈に来ているのであるが、りんごの季節の撮影となると、だいぶ視点が変わるものである。






2017年9月29日金曜日

規則ルール以前に接客業として大切な事

ここの所、上田と埼玉の間を月に1、2度往復する生活が続いており、新幹線を利用する事が多いのであるが、モバイルSuica新幹線特急券が実質自由席料金で指定席が利用できて、繁忙期であっても、乗り継いでも同じ料金と、便利である。しかしながら、使った事ある人なら経験があるかと思うが、このシステムは詰めが甘い所が多々あり、特に在来線の改札システムと新幹線の改札システムが基本的には別なため乗り換え改札や料金で起こる弊害がいくつかある。今回はその弊害の中で初乗り残高がSuicaの電子マネーのFelica部分にチャージされていないと改札を出られないシステムについて。

上田からだと目的地に応じて、高崎、熊谷、大宮と使い分けるのであるが、この駅の中でトラブルが起こりにくいのは高崎駅。そしてトラブルが頻発するのが大宮駅。構造上、上田と高崎駅は新幹線専用改札があるので、Suicaの電子マネー残高が20円とかで初乗りを切っていても新幹線改札機はSuica残高を認識しないので、扉が開いて改札外に出られるので問題が起こらないのであるが、大宮駅は意外にも新幹線専用改札が無く、Suica残高が無いと在来線改札を通る際にエラーとなって扉が開かないのである。

そのシステムは承知で、普段から初乗りのSuica残高は残すようにしているのであるが、今回は先週、今週と2週続けて埼玉に向かったのであるが、前回の時に、うかつにも上田駅で、缶ジュースを買ってしまい、残高が20円となっていた。月末なので1000円、500円であっても不要なチャージは避けたい。オートチャージにすれば良いという意見もあろうが、不用意にそれはしたくない。セコいようだが、それは小市民なクレジットカードユーザーなら、あるあるの心理である。

そして、今回であるが、大宮駅で降りる予定だったので、まずは、朝の新幹線で大宮駅に着いて、新幹線改札は出られたものの、在来線改札でNG。女性の案内人の

「チャージしてください」

の言葉にムッとして

「いくら500円とは言え、簡単に言わないでくれよ。」

と言ったところ、窓口氏が気づいて、黙って、出場処理してくれた。

実は、これは本当はルールと違うらしいが、大宮駅ではこれが恒常化している。過去に何回か、やらかしてしまっているのであるが、何しろ急いでいるときに面倒だし先の月末クレジット決済の心理で敗北感があるので、ムッとすると、処理してくれる事がほとんどなのである。

問題は帰路に起こった。Suicaはいじってないので当然残高20円なので、西の北在来線改札に入ろうとしたら、やっぱりNG。いつものごとくムッとして改札氏に言うと。

「チャージしてくれ」

の一点張り

こちらも大抵は通してくれる事が多いので、他ではそういう処理だという事は伏せておいて、

「通してくれ」

の押し問答。

都合5分くらいであろうか

「そんなに睨まれていても、通れませんよ!」

の一言でプッチーーン!!!!!

と切れた。

「覚えてろ!」

と言い残し、南改札へ。そこでも、やはり

「チャージしてください」

の言葉が返って来たので

「ええ~~~」

と渋ると

「手動でいいですか」

との返答で、黙って処理してくれる。

これでは怒り倍増である。


実は自分が5分間ジィ~~~~っとしていた時、北口氏は、他の客の処理をしながら、やはりスマホを持って困っている青年に対応していた。彼は、在来線の旅客で、初乗りはあったらしく、ただ出場の残高が足りないらしく、現金で清算できないか?との申し出。それに対しても窓口氏は

「自分でチャージしてください。それは、ここではチャージできませんよ」

の一点張り。結局、2人でジィ~~っと北口氏を睨みながら無言の問答が続いていたのだが。数分経った段階で、スマホでチャージ操作をする時間を超えているので乗客の理屈が詰んでいるのであるが。このタイミングで似たような客が2人滞留するって事はこの窓口氏はこういう問題を起こしやすいタイプなんだなと思い出すと、尚更、腹が立ってきた。つまるところ、ルール云々以前に、私に対する

「睨まれても通れませんよ」

とか、青年に対する

「ここではチャージできませんから、自分で何とかしない限り通れませんよ」

という発言に腹が立っているのである。

「申し訳ございませんが、どうしても、そういうシステムになっておりまして、チャージにご協力願えないでしょうか」

などとお願いとして、言うのが筋であるし、それでも腹が立つというのに、あの言い草である。

これは後日、お客様相談室に事の真相を問い合わせてみた。

まずは結果としては予想道理、北口氏の対応はルールとしては正しい。しかし、では、なぜ南口は通したのかというと、慣れないお客様、急ぎのお客様、トラブル時などに全く融通が効かなくても困るので手動操作できるようになっているので、あくまでも、例外のその場の処理として通して、次回以降はチャージをお願いしているとの事。

だから、確信犯でノンチャージで通ろうとする私の行為はNGと言う事になるのだが、、、、しかしである。それならそうと、もっとトラブルが起こりにくい説明というのは無いのだろうか。たかだか最低500円のクレジット決済チャージ、しかもその場では減らないのに、何故に怒るのかと言われても、これは正規の切符を持っているのにそれを言われると、損得ではなく、問題の構造上腹が立つとしか言いようが無い。

北口氏の言い分としては、毎度毎度、勝手な理由でチャージ残高不足で通ったり、無理難題を言う旅客の対応に苦慮しているのは分かるが、鬼の首を取ったように、悪びれもせずに規則を振りかざす。そもそも運送規則上の乗車券、特急券は電子証明として持っているのだから、所定の列車の指定席に乗る権利があるのは、旅客なのである。確かにSuicaのローカルルール上はまずいが、正規の指定券を持っている旅客で、当該列車が徐々に迫っているタイミングで、その態度は、こちらも意地悪であるが、北口氏は接客業としてあってはならない悪意がある。在来線の残高不足で無言の抵抗をしていた青年がどのように出たのか、心配ではあるが、ルール云々以前に私とあの青年は北口氏の無慈悲な言い草に対する抵抗である。

まぁ、何とも後味の悪い、出来事であったが、このトラブルで、ようやく、ルールが分かったのも事実。何度も使っている私がやっと最近その辺のルールが分かった有様であるから、不慣れな旅客にしてみれば、もっと難解である。


最後にお客様相談室には、正規の新幹線の乗車券と特急券を持っている旅客に対してはSuica残高に関わらず扉を開けるような、システム改修は行えないものかと要望を出してみた。ルール云々を振りかざす前に、駅員の対応の差異による、不快な思いをさせないシステム構成にする事こそが大切であると思うのだが。ちなみに、西方の新幹線会社のシステムはそうなっているようであるが。


2017年9月27日水曜日

あめけむる、、、雨と煙の篠ノ井線

本当に同じような撮影地ばかり、しかもレギュラー列車ばかり。しかし、どうにも納得ができないと、通い詰めてしまう。そんな魅力が篠ノ井線にはあるのかもしれない。今日は時折日が差すものの夜間より雨の予報が出る、芳しくないWX。
ハザ掛けとEH200の組み合わせは今シーズンはこれが最後と思い、件の返空タンクを追いかけてみた。

篠ノ井線 冠着-聖高原
α77+MINOLTA 80-200F2.8HIGHSPEED APO


毎度おなじみの聖高原ポイント。ハザかけが最盛期のようで、一部脱穀が始まったようだ。脱穀が終わった稲ワラは事もあろうに焼却するようで、盛大にバルサンを焚いたような煙が所々で上がったのには参った。この風情ある風景と煙はセットのようである。


篠ノ井線 西条-明科
α77+MINOLTA 80-200F2.8HIGHSPEED APO

石油返空2084レは篠ノ井12時23分発で南松本着が14時24分篠ノ井線区間は普通列車の足で1時間の所を2時間と牛歩の歩みで進む。この聖高原界隈の開けた高原地の区間では坂北と西条で対向列車や後続列車に道を譲る。聖高原、坂北、ここ西条と、3回目の撮影。麓の姨捨付近から数えれば追いかけて、4回撮れるのではないだろうか。



篠ノ井線 松本-田沢
α77+MINOLTA 80-200F2.8HIGHSPEED APO

今日は西条から松本の方へ足を伸ばしてみようと思い、峠を越える覚悟でいると、何やら道路が新しい、後で調べた所、国道403号の新矢越トンネルがつい先日の9月23日に開通したようで、狭小な旧矢越トンネルを挟んだ隘路区間を一気にパスするようになった。上田からだとこのルートが無料で安曇野へ行くのには速いかもしれない。

で、何で安曇野まで下りてきてしまったかと言うと、どうも雑誌でチラリと見た撮影地がなかなか見つからないのである。

こう、山から下りて来た列車が小さな踏切のある集落を行くシーンなのであるが。松本トンネル有料道路からトラック目線で見下ろした時に良さげな、踏切があったので、今日はロケハンしてみたが。どうにもここでは無いらしい。しかし、かなり趣のある狭い踏切。晴れていれば、松本の市街地をバックに撮影できる場所でもあるのだが、今日はいよいよ小雨が降りだしてしまい、思い切ったカットで撮ってみた。

都合、1か月篠ノ井線、聖高原付近を中心に撮って来たが、紅葉、リンゴのシーズンは新しい撮影地を開拓してみようかな。

篠ノ井線 松本-田沢
α77+SONY24-70F2.8T*




2017年9月24日日曜日

実りの秋


 篠ノ井線 冠着-聖高原 2017.Sep.15
α77+MINOLTA 80-200 F2.8 HIGHSPEED APO



篠ノ井線沿線、そして塩田平では9月中旬から稲刈りが始まった。

長野に来て驚いたのは、刈り取った稲を天日干しする事。今や死語になった「自脱型コンバイン」も「乾燥機」も無い訳ではないのだが、圧倒的に、はざ掛けして、天日干ししている水田が多い。上の写真では驚く事に歩行型のバインダーで刈り取っている。そして、関東では見なくなった単機能の脱穀機で脱穀するのである。何か、いかにも「日本の田舎」の秋の風物詩といった感じである。

彼岸も過ぎようかという頃になると、天日干しも終わって、はざ掛けも片付けられ、刈田が広がるようになった。

信濃路はこれから、山々が色づく季節。深い秋へと季節が、どんどん進んでいるようだ。


上田電鉄 八木沢-舞田 2017.Sep.24
α77+SONY 24-70F2.8T*



2017年9月5日火曜日

毎度。近いとあらば、同じ場所と構図ばかり、くどい人です。



篠ノ井線は奥が深い。そして意外と近い。

上田から青木村を抜けて1時間弱姨捨を通らずショートカットするように走るとそこが、聖高原駅界隈だ。そこから、坂北、西条と山間に僅かに開けた土地が続く。週ごとに移ろいでゆく季節にハマってしまったのか、どうせ午後に買い物に行くなら1時間遠回りをして、篠ノ井線をおさらいしてから行こうなどと、例によってユックリ朝を過ごしてから昼の聖高原に向かった。


篠ノ井線 坂北-西条
α77+SONY24-70F2.8T*


まずは午前順光で午後になるとアウトになってしまう坂北の道の駅の向かいのポイント。ここは山肌に家が見えるのが高原っぽくて良いのであるが。今日晴れたものの、山の方にはスッキリしない雲がかかってしまっている。8両で構えてたら6両で来るし、、、。
「通えカヨエ」と夏男君の声が聞こえてきそうだ。


篠ノ井線 坂北-聖高原
α77+SONY24-70F2.8T*


ぐぬぬぬ。ここも晴れていれば常念岳が見えるポイント。頭が見えるけど霞んでいる。


篠ノ井線 聖高原-冠着
α77+SONY24-70F2.8T*


先週のこのポイントも田んぼの色がもう1段、黄色くなった。383系電車のステンレス車体がギラリと光った。


篠ノ井線 冠着-聖高原
α77+SONY24-70F2.8T*


同じ構図ばかりでスミマセン。でも、今週はこのためだけに来たのよ。矢のように去って行った383系に対して、この列車はTC列警が反応してから一向に気配が無いし、麓の踏切が鳴って遮断器が過ぎてからもこれまた一向に構図に入ってこない。その間に手前の道を車が2台、交互に通過する(ヒヤリ)

いやいや、でも秋の信濃の山里らしい1枚が撮れた。3週かけて撮ったから、これは名作劇場にストックしよう。


篠ノ井線 西条
α77+MINOLTA80-200F2.8HIGHSPEED APO

E127系は小兵ながら結構な速度を出す。白坂トンネルから飛び出してきて、
「キュゥーーーーン」
と減速モーター音を響かせながら西条駅に向かってブレーキをかけてゆく。西条駅では返空タンクを牽くEH200が、坂北、西条と、特急と交換し、抜かれ、そして普通列車と交換と。こちらは牛歩の歩み。別に早大門しなくともあっさりと追いついてしまい、そして待たされた、こりゃ、3回撮れるわ。えっ?ええ、この後、構図、失敗しましたが、何か、、、。また来週も行くのぉ、、、、さすがにクドいだろうよ。ナニナニ、稲刈りが終わればこの界隈独特の笠懸が現れるって、、、(大汗)




2017年8月31日木曜日

秋の気配近づく篠ノ井線


気づいた方。先週の写真、失敗してました。夏男君からは

「置きピン位置間違えたでしょう」

と痛い言葉が。

はい、、、という事で


篠ノ井線 冠着-聖高原
α77+MINOLTA 80-200F2.8 HIGHSPEED APO

今週も行ってきました。聖高原。

雨予報からギリギリの晴れ間が見えるコンディション。時間軸が前後するが、坂城からのタンクの返空から。夏男君とも話しているが、いい加減に、相当に古いレンズながらこの手の絵面はお得意のようで。定番すぎるような構図であるが、EH200は、やっぱりこのテのカットがカッコいい。しかもトップナンバーだ。


篠ノ井線 西条-坂北
α77+SONY 24-70F2.8T*


今回はロケハンもかねてあちこちに。

先週と比べると稲も早稲は色づいて頭を垂れ始め、水田の区画がパッチワークみたいになってきた。9月中旬だろうか、刈取り時期が近づいてきている。


篠ノ井線 明科-西条
α77+MINOLTA 80-200F2.8 HIGHSPEED APO

白坂トンネルの坑口に行ってみた。構図になる場所が、季節感のない場所であるが、複線断面のトンネルが単線運用されている。曲線の多い篠ノ井線にあって異質な新線っぽい独特の雰囲気のある場所である。



篠ノ井線 西条-明科
α77+MINOLTA 80-200F2.8 HIGHSPEED APO

振り返って西条駅を出発するE127系100番台列車。「701系面」とも言われているこの顔面の列車であるが、撮りようによっては意外に表情のある車両である。



篠ノ井線 冠着-聖高原
α77+SONY 24-70F2.8T*

ぐぬぬ。383系「しなの」は意外と画にならなかった。こういうローカルな景色にはE127系の2連が似合う。

かつては手前の方まで水田だったようであるが、昔は棚田となっていた部分が蕎麦畑になっているようで、白い花が咲いている。

近づく台風が前線を刺激する不安定な天気の中、僅かな雨の合間、日差の差した篠ノ井線だった。あと2週間もすると、景色が大きく変わるだろう。刈取りが始まったら始まったで、信州の山間独特の雰囲気となる場所である。

しばらく、篠ノ井線通いが続きそうだ。




2017年8月24日木曜日

山間にて、夏の名残を惜しむ


信州に来て1年が過ぎた。

多忙だった夏の繁忙期が終わったので、フラりと写真を撮りに出てみた。

聖高原。どことなく響きの良い駅名であるが、知ってはいたが、行ってみると信州の「高原」とつく地でありながら、目立ったものはない。かといって、寂れ切っているかというとさにあらず、駅前の国道はひっきりなしに車が通るし、市街地を貫くようにして走っている高速道路は長野と松本を繋ぐ幹線であるから、それこそひっきりなしに車が駆ける。

観光地の喧騒から離れた山間の地。そんな雰囲気の、市街地から外れた見通しの良い場所に陣取ってみる。頭を垂れはじめた稲穂をお題にするのも良いが、敢えて車輛の面を強調し、背後を黒黒とした山としてみた。この山もあと数か月もすれば、色づき、そして葉の落ちた赤茶色い冬の山となってしまう。

篠ノ井線 冠着-聖高原
α77+MINOLTA 80-200 F2.8 HIGHSPEED APO

高原独特のジリジリと刺すような日差しの中、特急列車が矢のごとくやってきた。

「速い。」

覚悟はしていたが、単線といえど直線区間、振子電車は容赦なく加速してゆき、車体をくねらせ、山間に消えていった。


篠ノ井線 冠着-聖高原
α77+MINOLTA 80-200 F2.8 HIGHSPEED APO



一寸の間、今度は重々しいブロワー音が響いてくる。特急列車とは対照的に牛歩のごとく全く近づいて来ない。

継ぎ目を奏でるH級電機の断続音とともに、港の製油所へ帰るタンク列車が去っていった。

背後の高速道路を観光バスが駆けてゆく。

賑やかだった信州の夏も、もうすぐ終わり。

色づく秋の季節は、もうすぐそこまで来ている。



2017年7月25日火曜日

LOVEギ洋風建築~中塩田駅~



上田電鉄 中塩田
α77+SONY24-70F2.8T*


上田は養蚕と生糸の街である。だから、昭和一桁の頃の臭いのする擬洋風建築が多いのであるが、それらは今日でも、民家や公会堂、事務所などとして使われているものも多く、見る者を楽しませてくれる。

鉄道駅も上田電鉄の別所温泉駅が木造擬洋風建築で有名であるが、塩田平の中央、下之郷のひとつ別所温泉寄りにある中塩田駅もそんな駅のひとつである。

ところが、この駅、写真の対象として見ると実に惜しいのである。まずは、常に保線車両が止まっている事。そして、駅舎の出入口の配置、太い架線柱。そして列車の停車位置まで、実に惜しいのである。

色を塗り替えつつ綺麗に使うと、もはや死語であるがメルヘンチックで可愛いのが上田界隈の擬洋風建築なのであるが。駅舎の手入れが良いだけにこれまた「惜しい」。

しかし、日が傾いて宵闇に包まれる時刻になると、雰囲気が変わって来る。丁寧にスカイブルーに塗られた柱が街灯の明かりに照らし出されると、闇の中に駅舎がググッと浮かび上がって来る。

上田行きの列車がやってきた。一人、会社員風の男性が乗り込んだ。帰宅客や温泉客でそこそこ乗っている別所温泉行の下り列車に対して、上り列車は三々五々。それでも生活を乗せて、赤いテールライトを引いて短い電車は街へ向かっていった。


2017年6月5日月曜日

越乃shu*kura飲んだくれツアー





shu*kuraの旅。今回は私は2回目。村長氏は3回目との事。今回は飲んだくれながら車窓を楽しむ事を目的に上越妙高駅に集合。本日は「越乃」Shu*kuraでの運転で、長岡までは同じルートをゆくが、上越線、飯山線経由で十日町が終点である。



さて、上越妙高駅での短い乗り換えの後、席に着く。座席は横並びのカウンター席となってしまった。4人居るので、何とかボックス席が取りたかったのであるが、3か月前の発売と同時に打ってもらったのにNG。で、当日、行ってみて納得。どうやら、団体のツアー客が入っていたようで、ボックス席全部を一網打尽にしていたみたいである。どうりで取れなかった訳である。かなりの人気列車なので、この辺で増結編成も考えても良さそうな感じもするのであるが。


列車は越後トキめき鉄道を、エンジン音高らかに走行して、直江津でJR信越本線に入る。信越本線に入るったって、長野からさっきの路線を来たのではないのかと思うが、信越本線は細切れに分割されてしまい、残った新潟側の区間である。
複線区間を快調に飛ばしていると、潟町駅に停車する際、突如、河童が目に入ったw
この河童、洒落たバッグを持ってるし、ナヨナヨとオネェ系の動きをしているので、最初は新手の悪戯かと思ったがどうも地元のPRのようである。後日調べてみると近くの鵜ノ池という池に河童伝説があるらしい




柿崎付近から日本海が車窓に見えてくる。Shu*kuraのルートでは信越線沿いはずっと海が見えているようにも思えるが、実は柿崎から鯨波の間の意外と短い区間であるので、ウカウカしていると結構早く通過してしまう。もうすぐ海水浴シーズンで、沿線にパラソルの花が咲くのだろうが、そこはまだ6月、海岸に見えるのは釣り人とサーファーである。今朝は最低気温が15度と低い。



青海川駅に停車。夕日を望む事のできる復路は30分程の停車時間が設定されているが、往路のShu*kuraは10分ほどの停車と、停車時間が短いがそれでも外に出て写真を撮ったりと思い思い過ごす事ができる。今日は雲が多いものの天気、気候が良く、絶好の行楽日和。遠く佐渡も望む事ができた。



今日の酒蔵イベントは十日町の松乃井酒造さん。酒蔵イベントは、当日担当する酒蔵さん毎に個性があってなかなか楽しい。松乃井さんは、商品ごとに仕込み手順と味の違いなど、丁寧な説明があって、またそれぞれの種類を試飲させていただいて、酒でこれだけ試飲させていただくと、かなり効いてくる。


列車は長岡で折り返して上越線に足をすすめる。酔いもかなり回って、ここからの区間はジャズの生演奏を聴きながら、飯山線へと足を進める。同行のS氏が葉加瀬太郎の情熱大陸をリクエストしたところ3人めくばせをしただけで即興で演奏。さすがである。カッコいい。

しかし、よほど普段からの欲求不満が溜まっていたのか本来であればS氏が爆裂盛り上げ約だったはずが、少々というか相当飛ばしすぎていたようで、謝らねば(謎)




さてさて、列車は十日町に到着。駅舎の写真を撮り損ねたが、実はS乙女氏が骨折して松葉杖だったのであるが、これまた、バリアフリーに難のある構造。後述するが、北越急行がからむと、JR側からはこ線橋を渡ってさらに階段を登るという、、、。これ車いすだったら駅員さん腰が終わるという、、、構造。松葉杖のS氏はかなり大変だった様子。

さておき、本来であれば、ここでインターバルの後、「おいこっと」に乗る予定であったが、飯山線が沿線土砂崩れの影響で線路が避難指示区域に入ったため、戸狩野沢温泉と森宮野原の区間で運休が続いていており、代行バスが出ているが、おいこっとのスジは運休。ここは、様々な代替案が出たが、十日町で、へぎそばで昼食を食べた後に、ほくほく線で直江津経由で向かう事にした。


昼食は、このブログでは定番になった小島屋本店さんで、へぎそばを食べながら昼のひとときを過ごす。


十日街は雁木というか改築されてアーケードになった街であるが、休日だというのに人影もまばら。味があるという言い方もできるけど少々寂しい。村長殿はしきりに銀行のATMを探しているようであるが、出金はできても入金ができずに困っている。そして、タスポを忘れたらしく、タバコが買えず、やっと見つけたたばこ屋では、、、、
しかし、味のあるたばこ屋というか、電気屋である。東芝カラーテレビである、、、。






さて、飯山線が不通なので、十日町からは北越急行で犀潟、直江津まわりで上越妙高へと向かう。北陸新幹線開業ですっかり寂しくなった北越急行であるが、1時間に1本程度の本数はあり、また、電車列車で直線状の線路を高速運行するので、ローカル列車といえどかなり速い。冬季は雪深い区間をトンネルでショートカットしているので、道路事情がよくなったとはいっても雪が降ると難がある区間を新幹線並の消雪設備のある軌道をゆく鉄道は、そこそこの需要があるようである。


かつて「はくたか」が高速で通過していた十日町駅の通過線も架線こそは張ってあるものの、レールは錆び、夢の跡といった様子。収入の9割が沿線を通過する特急によるものだったようで、「はくたか」撤退後は6億円の赤字に転落したようだが、開業以来稼いで貯めた内部留保も多く、データを見ると資産は130億円ほどあるようだが。当面の運転に問題はないものの先行きは寂しいものがある。



酒もまわって、高速走行とトンネルの連続のほくほく線はすっかり寝てしまい。直江津に到着。我々世代は三角の屋根の直江津駅が懐かしいが、船をデザインした現在の駅舎になってから、来るのは2度目。北陸新幹線開業による3セク化で、所有や管理が変わったようで、駅舎や車両基地はえちごトキめき鉄道が行っているらしくJRが乗り入れている恰好。駅舎からJR東日本のマークは外され、越後トキめき鉄道の本社屋が入居している。



雁木造りの街というと高田が有名であるが、直江津の駅前も雁木造り。雁木とアーケードの違いってよく言われるが、アーケードは歩道上に張り出すのに対し、雁木は私有地の軒先に張り出している。近年は所有権の問題は、どうしても軒先が揃わない、除雪が行き届くようになったなどの理由から新しいアーケードになったり取り壊されたりしているようであるが。これも実際に行ってみてみると、シャッター街とあいまって、少々悲しい風情が漂うものである。



直江津からは越後トキめき鉄道で上越妙高へ向かう。車両はJR東日本から転属してきた元JRE127系0番台のET127系である。JR東日本は弥彦線で使う数本以外はほとんどのE127系を譲渡したようであり。越後湯沢までの直流区間の妙高はねうまラインで使用する車両はほとんどET127系である。ちなみに交直デッドセクション区間を挟む糸魚川までの区間で使用される列車はJR西日本のキハ122をベースにしたET122型気動車での運行である。



上越妙高へ着くと、ちょうど雪月花が戻って来たようで、ひとだかりができている。休日はJRのShu*kuraとトキ鉄の雪月花が共に運行されるようで、イベント列車に乗りに来る人が多い。雪月花は水戸岡鋭治氏デザインの新製車両で、独特のペンキの臭いのしそうなカラーリングと特徴的な内装は一目で氏によるのもと分かる。同じく社内で料理が提供されるのであるが、質も値段設定もShu*kuraよりだいぶ上のようで、ラグジュアリーな空間で旅を楽しみたいのであれば、雪月花であろうか。逆に気兼ねなく乗るのであればShu*kuraかもしれない。


帰りの新幹線を待つ間、コンコースを眺めていると、ツアー客と思われるバス乗り場へ向かう人の波ができる。信越トレイルが始まったのかもしれないが、その他の観光地へのバスも東京と新幹線で直結されているこの駅が拠点のようで賑わいを見せている。北陸新幹線開業に合わせて、妙高、上越、柏崎、十日町、佐渡の各市が合同でキャンペーンを行っているようであるが、同じキャンペーン参加市でも、十日町、直江津と、寂しい街並みを見て来ただけに、ここだけ賑わいを見せている駅を見るのも微妙な心境であった。





2017年5月6日土曜日

第5次写真対戦?~さようなら新潟地区115系編





今回は夏男氏との第5次写真対戦となる予定が、直前の直前まで予定が合わずタイムアウトで単独で出発する事になった。福島や盛岡で併結相手が見つからなかった「つばさ・こまち」のようだが。とりあえず、行先は決めてあった新潟方面へ。E129系の投入で風前の灯となった115系を追う事にした。

5月5日(こどもの日)という設定と連休という事で、イベント列車は豊富であるが、半分狙っていた、貨物は完全運休のようで、「貨物ちゃんねる」を見てみると見事に運休の文字。辛うじて、カマの回送染みたスジと、止められないのか、石油輸送系のみが動いているようである。こういう日は貨物ターミナルの前に、空コンテナが置いてあって貨物ターミナルそのものが休みのようで、仮に撮れたとしても極端に積載の悪い「フレームライナー」なのは目に見えている。

飯山線 森宮野原
α77+MINOLTA 80-200 F2.8 HIGHSPEED APO

朝の7時頃に長岡付近でコンテナ筋があるのは覚えていたのだが、今日の運転はなさそうだし、その前にちょっと寄り道をしてみたい所があったので、信州中野で高速を降りて、国道117号を千曲川~信濃川沿いに小千谷まで下る事にした。

この時期、夜明けとともに、山が赤く朝焼けで燃えてきて綺麗である。そういえば、飯山線と並行してるんだなと思いながら、飯山線の始発を何処かで撮れそうとも思ったが、先を急ぐ事情があるので、ひたすら走る。すると、途中、森宮野原駅手前をまたぎ越す所で、ホームが見えた。

「アレ?ここは雑誌で良くみる所じゃないかな」

と思い停車。駅の方を見てみるとキハ110が2両待機している。このシーンは季節によっては、味が出るのだろうが。今日は薄ら明け始めた新緑の山と山間の始発駅といった風情であった。キハ110はオリジナル色と往年の飯山線塗装のリバイバルカラーの2両であった。

今の尺度からみると、ブルーとホワイトのこのカラーをキハ52等がまとっていたのはJR化後から、1997年にキハ110に置き換えられるまでの10年少々のような気もするが、自分のテツの走りはじめの高校時代に青春18きっぷでドアが開動作のみ手動だったキハ52の旅を思い出させ、もう30年近い昔の話なんだと思うと、魘されるようなカラーリングも、どこか懐かしく感じられる。ちなみに、キハ110の飯山線色は正面窓が大窓だからか、どことなく往年のキハ52に似て違和感なく見えて不思議である。


さて、先を急いだのはこれが目的であった。私が度々訪れているJR東日本の信濃川発電所。発電所の水路は通常は地下に配管である事が多いのだが、ここは、ダム以外にも、開削水路を通ったり、水路橋で渡ったり、地下区間もトンネルだったりと、何回来ても面白い場所なのであるが、今回は朝の通勤ラッシュ時の山本調整池の減水を見ようと朝の8時がらみを目標にやってきた。

東京の電車のラッシュ時にまるで電車が水を飲むように減ってゆくのは、先人のサイトや動画などで観ていたが、是非一度はこの目でみておきたいと思い、通りかかる予定がある所で、どうせ貨物も運休だし観察してみる事にした。

観察の様子は動画にしたので見てもらいたい。



ちなみに、ここのJR東日本関連では、宮内取水ダム、浅河原調整地、山本調整池、山本第二調整池の4種のダムカードがあったのだが、配布できる場所が立ち入り禁止のため、以前まではダム下の国道117号沿いにある小千谷発電所の正門に掲げてある看板の電話番号に、平日の日中に電話して調整池の所まで持ってきてもらわなければならなかった。しかし、少し登った第二調整池に発電所のPR館「おぢや~る」ができたためここで休日も含めて9時より配布している。ちなみにこの「おぢや~る」人気のようで、連休中は混んでいるようで、駐車場整理の方がスタンバイしていた。せっかくだから、見てから行っても良かったのだが、今度は弥彦での撮影に響いてしまいそうなので、次回のお楽しみにして、9時の開館と同時にダムカードだけをいただいて出発した。

弥彦線 矢作-吉田
α77+24-70F2.8T*


さてと、信濃川発電所で9時過ぎまで時間を消費してしまったので三条燕まで走って弥彦へ向かう。大鳥居が入るポイントが午前順光なので、10時台の列車に間に合うように向かったはずが、国道289号が、分かってはいたもののやはり流れが悪くて、現着してロケハンしているタイミングで10:32着の弥彦お花見号がE129系の4両で行ってしまった。「弥彦お花見号」と名打っているが、列車そのものは普通の変哲のないE129系であった。ただ弥彦線ながら4両の固定編成が充当されていた。

列車間が空いたのでしばし越後線方面へロケハンなどして戻ってきて(実はこの間にE129系が回送で戻ってしまった、、、冷静に考えれば上下の本数が違うので分かるものを、、、)E127系でやってきた9230M弥彦桜絵巻2号と折り返しの267Mを撮る。折り返しが通常の列車番号な事から分かるように吉田-弥彦間が定期列車の延長運転である。

さてと、写真の方は鳥居が水鏡に映ったのは良かったが、もっと寄った方がよかったか。それから、車両の前の黄色い小型重機はともかく、、、鳥居に電柱が刺さってるんですが、、、。


越後線 南吉田-粟生津
α77+24-70F2.8T*

気を取り直して越後線のやや西側区間に行ってみる。先ほどの列車間を利用したロケハンでは弥彦山が綺麗に映っていたのだが、、、風が吹いて、、、微妙な画に。鉄塔を山体に紛れさせたまでは良かったのだけど。車両も小さいし。しかし、越後線列車は能面みたいなE129系化されているものだと思ったら、115系が来た。どうやら特に本数の少ない柏崎行きは新車の運用効率の都合からか、115系のようである。

しかし構図的にちょっと遠いかなぁ、、、。

ちなみに先ほどの大鳥居の見える矢作のポイントで会った同業者の方に12時半ごろに村上から吉田に着く運用が青+初期新潟色(リバイバル)の115系で来ているとの噂を聞いたのだが、吉田側は通常の青編成らしいし、キープしておいた、ここのポイントの風や光線も残り時間が微妙だったのでこちらに来てみたのだが。微妙な結果となった。

いやいや、先ほどのE129系が戻ってしまった事や115系の運用情報など、夏男君と一緒だと、相方が、運用や撮影地の目星をつけてくれるのだが、こう流動的なダイヤ編成の初めての撮影地で、しかも運用や天候に恵まれると焦ってしまう。

越後線 北吉田-岩室
α77+24-70F2.8T*

さてと、だいぶ時間が空いて155M。実はこの間に能面E129系に気をとられて、1編成だけ残った115系緑色キムワイプ色を取り逃がすというポカを。そして、修学旅行色のような初期新潟色リバイバル編成を頭にやってきた155M。ギリギリ光線が顔に回るようなロケかと思ったら僅かに回らずに完全に横向き光線であった。しかもやはり水面はさざ波が立っている。水田は植えた翌日のようで、風さえなければ、鏡に映る絶好の条件だったのに残念である。ちなみに新潟の平野部は、ゴールデンウィークが田植えのようで、まさに最盛期であった。

越後線 南吉田-粟生津
α77+MINOLTA 80-200 F2.8 HIGHSPEED APO

取り逃がした魚は何としてでも負う。修学旅行色wを撮った場所に居た学生さんと思しき、同業者の方にキムワイプが柏崎行きになって向かうべく吉田に留置されているという事で、時間も40分ほどあるので、西へ向かって走る。越後線の柏崎方面は光線がキツいが、サンサーベイ(太陽光予測アプリ)で昼頃に弥彦山をバックに撮った場所付近で顔面に顔が当たるポイントを見つけた。

そして、今回はなんとかなるんじゃないべかと思いつつ。だいぶ余裕をもって着席したはいいが列車が来てみて。

「ありゃ、、、幌の影が出た」、、、、。



越後線 粟生津-南吉田
α77+MINOLTA 80-200 F2.8 HIGSPEED APO

それでも転んでもただでは起きない。半逆光は望遠圧縮の迫力で誤魔化すのじゃぁ!
逆向きに撮れる場所を見つけて、間もなく折り返してきた青い115系の157Mを撮る。背後に薄っすらと雪を被った山も見えるよ。

ありゃ、、、、草が。

これ、、、言い訳にはならないのであるが、現行α7もそうだと思うがα77のEVFの弱点が出てしまった。後ろから強い光線が来る、非常に天気の良い日は電子ファインダーは非常に見ずらい。コンデジとかスマホが強い光線下で見にくいどころかほどんど見えないのと同様に、ファインダーの隙間から入り込む光線で特に眼鏡の小生では、ファインダー内がテカってしまって、本当に見ずらい。だからって、電柱を鳥居に刺したり、草に気づかないってのは確認不足もいい所だが、、、、それだけ見ずらいのであった。



ここでタイムアップ。このまま長野に戻っても良いのだが、せっかくGWだし、宿をとってゆっくりする事にした。何度もブログに登場する弥彦であるが、いつも日が暮れてから、恨めしい目で宿を見ながら眠い目をこすりながら高速道路を走っていたが、今回はユックリ過ごす事にする。直前ながら、部屋はあったものの食事がないプランだったので、吉田のラーメン屋でラーメンを食べる。本当は三条ラーメンとも思ったのだが、吉田から、意外と三条は遠く、また道も流れてなさそうなので、吉田で名物の魂(SOUL)さんの「あえ麺」をいただく。


宿は、「みのや」さん。先月の湯田中と打って変わって全く逆パターンで、宿は良いが飯が無い状態だった。まぁ、地元の旨いB級グルメを食べて疲れて投宿するならこれも悪くないかなと。ロケ的にも神社の前。まさしく夜に神社に詣でて恨めしく見上げていた宿であった。泊まってみると何の事はないのだが、日帰り圏内でもゆっくりと投宿するのもいいものである。ちなみに和風旅館であるが、一人旅旅行者向けに洋室シングルがあるっていうのは、和風旅館としてのイメージはスポイルされるが、外国人旅行客や我々のような一人旅好きには、値段のリーズナブルさもあって有難い。




さてと、明けた5月6日は生憎の雨。しかも時折強く打つ、悪いコンディション。昼までに長野に戻る予定なので、あまりユックリもしていられないが、弥彦神社の前という絶好のロケーションの宿だったので、早朝にお参りして、朝食を食べてから出発してもまだ8時であった。どこかで1本、撮るか観光地に寄るか、1時間ほどの余裕があったので、どうしようかとも思ったのであるが、雨を逆手にとって柏崎行きの134Mを狙ってみた。

越後線 出雲崎-小木ノ城
α77+MINOLTA 80-200 F2.8 HIGSPEED APO

海が見たかったのでシーサイドラインを一旦走り、妙法寺のあたりで国道116号との距離が縮まるので、国道へ、小城之城の手前あたりで、山間をゆくよさげなポイントを発見した。下は水田なのであるが、今日植えるのか、田植え直前で水を抜いた状態だったので、雨天の山間部を行く感じに狙ってみた。もう115系は最後なので、ドアップで正面ブチ抜き構図で撮ってみる。雨も微妙な感じでやんでくれた。ヘッドライトがボォ~~っと光った。

う~~ん今回の撮影の中では一番良かったかな。

夏男君談

「ピントがベンチレーターに合ってますよね?」

余計な事を言うなw

当たりカットではパンタの位置が悪いの!レンズがボロいから緑のフレアも出てるし、、。

あぁ~~~一人での遠征に課題を沢山残した旅でした。ただ、昨年からずっと雨に泣かされていたので、天気が良かったのは救いかな。ただ今回は腕に泣かされましたが。写真対戦は第1回が一番良かった件、、、、。




さてと、、、おまけ、越後線も弥彦線も簡易電化なんですね。吊架線がありません。緑の鉄骨架線柱とも相まって特徴的です。