2013年8月6日火曜日

鶴見線、貨物列車を追いかける小さな旅

今日は村長殿と鶴見線、撮りテツ、小さな旅。浜川崎で待ち合わせ、カメラ片手に工場地帯を歩き回り、貨物の動きを追った。



まずは、熊谷タからの石炭返空5764レを待ち受ける。EF64-1000が牽引するが、今日は原色でやって来た。。

カメラを構えていると南武支線の運転士のオッサンに冷やかされた。

「こんなクソ暑いのに、こんな空気の悪い所にいると、熱中症になっちまうゾ」

なかなか、気さくで楽しい運転士さんだった。途中、扇町へ向けて歩いていると、ラッシュ運用の終った列車を回送するのか、浜川崎の駅前踏切で出くわした。タイフォンを鳴らし、手を振ってくれった。運転席の窓越しに見える顔は

「バカが2人クソ暑い中、歩いている」

風に、ニヤニヤしていた。最近、なかなかこの手の「面白い人」希少になった。



さて、石炭ホキを追いかけ扇町へ。EF64-1000の牽引は浜川崎まで、そこから扇町まで、また扇町の先の積み込み埠頭への専用線の受け入れ線までは、DE11および、DE10で行う。小生的には珍しくて気に入っているのであるが、鶴見線ファンの間では人気がないようである。あらゆる場所が密閉になっている独特のスタイルの、この防音形のDE11がこの運用のレギュラーの車のようで、DE10の方が珍しく、プレミアがあるようで。


牽引してきた空ホキを解放し、機まわし、後部に回り、空ホキを埠頭の専用線へバックで押し込む。


続いて、今度は石炭を積載の実入りのホキを専用線から引き出してくる。これは夕方、熊谷タへと向かうため、浜川崎まで牽引し、しばし待機となる。

石炭はセメントを精製する際の原料となるもので、日本で自給できる数少ない資源の石灰石からセメントを精製するには焼成といって石灰石を焼く行程があるのであるが、重油で焼く施設が多い中、太平洋セメントの三ヶ尻工場ではオイルショック後のエネルギー分散の方針から旧来からの石炭を使用する方法で精製するので工場では大量の石炭が必要となる。この石炭も大部分が輸入炭のようで、これも時代の流れですな。石炭は熊谷タまで運ばれた後、秩父鉄道の電機にバトンタッチし、三ヶ尻へと輸送される。


ここでしばし、昼食。扇町駅前で、美味い定食屋をみつけた。780円の昼定食を頼むとおかずが2品ついてくる。村長殿はおかずを1品にしたら550円ほど。しかもおかずはバイキングで好きなものを2品選べるので、非常に良い。味噌汁おかわり自由。


昼食後は安善に移動。ここで横田基地への燃料補給列車。通称「米タン」の入換えを狙う。米タンは火曜木曜が運転日のようであるが、木曜はウヤになる事が多いようで、火曜日が確実なようである。今日は火曜日。

先ほどのDE11が安善に移動してきて、しばし入換え運用。詰所の向こうに消えたと思ったら、JR貨物の安善の詰所裏側が米軍の燃料施設のようで、そこからタキを牽いて来た。(googleEarthで調べたら詰所裏は若干走り、そこが旧浜安善駅というらしいが、その先で、US NAVY Japan Oil Terminalとなっている。米軍施設は撮影の可否が難しいのだがここも入り込む位置と角度によって注意されるようである。MP沙汰になると昔ならフィルム没収といった所なので警備員の言う事はすぐに聞いたほうがいい。)

日本石油輸送所有のようで、緑色のタキ1000系への更新中のようで、今日の実入りの編成は最近製造の900番台となっている。



何度も行ったり来たりで、架線の張ってある発着線に移動する。貨車自体はガソリン輸送用と同じ仕様らしく、ガソリン専用と書いてあるが、軍規格のJP-8ジェット燃料専用である事を示すJP-8の表記がされているのが米タン貨車の特徴である。軍用のJP-8は民間用の安全性を高めたJET-A1とほぼ成分が同じ、ケロシン系燃料であるので成分は灯油に近い。

ジェット燃料は同じエンジンに補給するのに、軍用と民間用で規格が違うので興味深い。昔はケロシン系は空母に搭載するために揮発性の低い燃料を求めた海軍機用でJP-5がメインだった。陸上基地を拠点にする空軍の航空機にはワイドカット系といってガソリン成分の多いJP-4を使用していたが、現在は陸上基地を拠点とする空軍機でもケロシン系の比較的揮発性の低い燃料を使用している。そもそも、空軍行きであるが、海軍の補給施設から引き出されてきている。



横田基地~拝島からの空返8286レが到着。普段はEF65PFのようであるが、今日はEF210代走のようである。折り返し、先ほどの実入りの貨車を連結して8277レとして、横田基地最寄の拝島へ向かう。



浜川崎へとって返すと、どうも様子がおかしい、今日は関ヶ原付近の大雨の影響でダイヤが大幅に乱れ、本来早朝に到着していなければならない貨物列車が10時間ほど遅れてやってきた。まずは福山エクスプレスこと52レ。



間をついて先ほどの米タン8277レが扇町方からやってきた。熊谷配給もこの時間に東京タ方面に走っていくはずなのであるが、今日はどうやら、ウヤなのか、待てどくらせどやって来ない。


52レからだいぶ遅れてやってきた、今や希少な存在となったEF200牽引列車。大阪タからの1066レも大幅に遅れてやってきた。

しかし、佐川急便のスーパーレールカーゴの50レが羽沢での目撃後。行方が知れないのであるが、もしかしたら大雨を予想してトラック輸送に切り替わったのか。スーパーレールカーゴは中身が入ってなくてもコンテナはフル積載で走るのが基本なので、外見上から中身の有無の判別が難しい。空荷のまま留置してあるというのも在り得る。福山がやって来て、時間にうるさい佐川がまだだというのが腑に落ちない。16時まで待ってもスーパーレールカーゴは現れなかったので諦める事にした。

まぁ、、、しかし、鶴見線、南部支線の魅力は1日では見切れない。村長殿とはまた来る約束?をして、今日の所はおひらきとなった。


撮影機材:α77、α7(2台持ち)、レンズAFアポテレ80-200F2.8およびMINOLTA]28-105


3 件のコメント:

  1. お疲れ様でした。なかなか充実してたねえ。次回は安善界隈へ、はたまた石炭ホキのリベンジ、いつかは全線「完歩」も夢ではない…。

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  2. 何しろ、暑かった。そしてレンズのチョイスを失敗した。17-35 28-105 80-200 うーーーん。28で充分な広角が取れないときたかぁ、、、、。17-35は予備で入れておけば良いのだな。

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  3. フルサイズの28-105じゃ標準〜望遠だから、同ホームだと撮れないでしょ。
    猛暑を歩き回るのなら、17-35と80-200のペアなら荷物も軽くなっていいかも。
    お二人ともお疲れ様でした。

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