2009年9月2日水曜日

無人駅


無人駅から乗るのが好きだ。

都会に暮らす者にとって、鉄道の旅でのスペシャルなシチュエーションといったら無人駅からの乗車だ。

青々とした田圃のまんなかにホームだけがぽつんとある駅。水が張られた田圃を渡る風が清清しい。

やがて短い編成の列車がやってきた。

車掌さんから切符を買う。

「松本まで」

とりあえずの目的地を告げ、切符を買い列車に乗っていると、まるで山下清にでもなった気分になる。

あらかじめお膳立てされた切符で旅行するのもよいが、行きあったりばったり、乗った先で切符を買いながら旅するのもまた、いい。

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