2009年8月19日水曜日

姨捨駅






美術館から歩くこと30分。だいたい、3Kmくらいはあっただろうか?北細野駅に到着。ここから大糸線に乗り松本へ。11時05分。やってきたのはE127系100台。車内はなんと立ち客も出るほどの満員。白馬や大町あたりから乗ってきたのであろうかザックを持った登山客風の人が多い。街歩きの小生は偽者っぽくていささか恥ずかしかったが、荷物が多いのが中和できたのは良かった。





しかし立っていると時間が過ぎるのが遅い。なかなか松本に着かない。松川から松本の距離はだいたい25Kmくらいなのだろうが、どの電車も40分くらいかかっているようである。そもそも大糸線が戦前の私鉄買収の国鉄線であったため、駅間が短く、こまめに止まるから時間がかかるようである。
実は美術館の芝生で時刻表をパラパラ見ていたのだが、諏訪方面に進路を取って甲府、新宿へと抜けるだけではなんとなく、味気ない。そういえば、姨捨駅へ行った事がないのを思い出し、途中下車できないかと調べると、1時間半くらい時間が取れそうだ。しかもラッキーな事にしなの鉄道方面へ進路を取っても、上田や小諸あたりで同じく1時間半くらい時間が取れそうだ。そこまで途中で降りても問題となる軽井沢から横川の碓氷線の終バスに間に合うのである。進路は決まった。姨捨駅で降りて周囲を散策し、上田か小諸あたりで街歩きをした後、軽井沢から碓氷線バスに乗り横川へ下るルートを取る事にしよう。

11時47分、松本到着。ここからは篠ノ井線に進路を取る。11時59分。待っていたのは115系電車。最近は新形式電車が多いためこんな電車を見るとホッとする。篠ノ井線は急勾配が続く上、保安装置もATS-Pとなったため、115系のみの運転のようである。三々五々、ボックスシートに2人ほどが座る程度の乗車で列車は出発した。

12時42分姨捨到着。姨捨駅は最も有名なスイッチバック駅なのではないだろうか。何しろ駅からの景色が素晴らしい。



姨捨駅を出発してゆく115系電車。ヘッドライトが点いているが、列車は写真奥の方向へとバックしてゆく。出発信号機が黄色を現示しているのに注目。写真奥の引込み線へ一旦取り込まれた後、方向転換をし、画面左下の急勾配を写真左の方向へと下ってゆく。




思わず見入ってしまう絶景。日本三大車窓に数えられている風景である。今日は残念ながら少々ガスがかかっていた。




しんみりとした雰囲気。列車が行ってしまうと。遥か上方をかける高速道の音のみ。



時間があったので、長野道の姨捨SAまで登ってみる事にする。駅を左に出て、スイッチバックの踏切を過ぎ、崖を上ってゆく。本当にSAがあるのか、あったとしても入る事ができるのかと不安であったが、
間もなく、
「姨捨SA、ETC専用入口。姨捨バス停。」
の表示が。ETC入口はともかく、バス停の表示があるという事は合法的にSAに入るための徒歩入口があるという事。これはラッキーだった。






さらに崖を上ってゆくが上方に見える姨捨SAが、まるでピラミッドみたいに見える。想像していた以上にキツかった上り坂を汗をかきかき上ること20分。姨捨SAに到着。バス利用者用駐車場の隅にある階段を上ると無事に入場する事もできた。ここで昼食となる。



姨捨バス停。松本-長野の高速バスはほぼ毎時出ているようなので、駅からSA(その逆)の、こんな乗り継ぎをしてみるのも面白いかもしれない。



駅へ戻るとちょうど入線時間だった。



ユックリと近づいてくる115系電車。松本からの到着は一旦ダイレクトに駅ホームに進入する。写真左下から急角度で上ってくるのが本線。こんなに勾配がある。


篠ノ井線は名古屋と長野を繋ぐ幹線といった感じの路線で運転本数は結構多い。東京方面から長野への貨物も篠ノ井線を経由して入ってくる。で、あるから姨捨駅での交換や追い抜きも見られる。スイッチバック駅のため、交換といっても同じ方向に電車が入ってくるのでちょっとややこしいが興味深い。小生がSAへ上っている間、しなのが二本程、面白い所で、廃車回送の209系を引いたEF64も通ったので、駅でその通過や退避の様子を観察していても面白かったかもしれない。



姨捨からのパノラマ風景の中を特急しなのが快走。車内の観光客のウットリした表情が見えそうだ。


珍しい、急勾配と209系。本来の長野への廃車回送ならばこの写真の左側、長野方に機関車が付くはずだが、今日は逆。松本方面へ向かっていった。一度長野へ廃車回送された車両を何処かへ転送するのだろうか。




14時01分、姨捨を出発すると、次は稲荷山のはずなのに途中でスローダウン。なんと信号場に入線した。桑ノ原信号場。ここもスイッチバックの信号場。松本からの電車は一旦、引込み線に入り。水平にバックして信号場へ入線。姨捨駅と逆の構造だ。ここで退避列車を待つ。



ほどなくしてしなのが松本方面へと山を上っていった。すれ違いだ。

姨捨駅と逆構造のため、長野へ向かう列車は信号場からダイレクトに下り坂に踊りだす。坂を下って市街地に下りると稲荷山。そしてしなの鉄道との分岐駅の篠ノ井に到着する。14時27分。篠ノ井からはしなの鉄道経由で軽井沢へ向かい東京方面を目指す事にする。



    続く。

0 件のコメント:

コメントを投稿