2013年11月20日水曜日

既製品、お手軽改造。21エレ×2。

懸案だった。通称、「アンテナサック」を取り付けた。何のことはない。ダイヤモンドの安っいアンテナの先端に刺すサック。

自作アンテナ、特に430MHzの制作において挫折するポイントはマッチング部。意外とHF系より面倒くさい。そこで、僅か5000円強で放射器はもちろんエレメントが10本ついてくるダイヤモンド製の10エレに目をつけた。これのいい所は最終エレメントが275mmという事で自作アンテナで良く使われる値の270付近まで短縮が達していない所である。同社の15エレは良さそうで、最終エレメントがすでに短い。

430アンテナの特徴は2種類あり、コンパクトにまとめるダイヤモンド系のアンテナはエレメント数あたりのブームが短く、エレメントの長さも急激に短くなる。対して20エレを超えるDX用大型アンテナは、エレメント数あたりのブームが長く、エレメント数が増えても、なかなかエレメントが短くならない。指標としてDX用は270mmあたりの長さがずぅ~~っと続く。

市販のアンテナの改造なので、エレメント間隔や長さが分からずテキトー。強いて言えばエレメントはダイヤモンド社の15エレあたりを参考にエレメントは2エレメントおきに10mmづつ短く、エレメント間隔は1エレメントあたり5mmづつ伸ばしていってあります。まぁ、ブームがご覧の通り、塩化ビニールなので、やりなおしはいくらでも効くと、、、。効果が出たら、ブームはアルミにしよう。とりあえず、洒落で買える素材で作ってみた。

小生のモービルのルーフボックスが2mあるので、2分割で、1分割あたり、アンダー2mという事で設計したら、本当は20エレにしたかった所、19エレと中途半端になってしまった。う~~ん。もうちょいエレメント欲しい。


運用試験。あちゃ~~エレメントの重心間違えたのと、かなりしなるなぁ、相手局からもSが揺れてるねなどと言われてしまったので、ただ、お得意の塩ビパイプなので、先端のしなりはジョイントで結合してしまえば矯正できそうだ。あとは、重心を中央に持って来て、恥ずかしいけど、HF大型アンテナじゃないんだから、マストトップから誘引で吊って真っ直ぐに伸ばすという方法。

使ってみた感覚はあ~20エレクラスになったなぁといった飛び方をしている。関東平野でCQを出す場合は、このテのアンテナをダイレクトに向けて多数交信するというのはあまり現実的ではなく、どこかの山に当てて交信するのが定番のようである。富士山、飯能の裏山、丹沢といったあたりが、使われる山であるが、富士山を狙うと2エリアにオーバーエリアする。

ってな訳でヨコシマな思いで、移動時の定番出力20Wで富士山方向に向けて放射。すると、帰ってくるは、帰ってくる。何だ?っていう感じである。しかもいつも、耳が負けるというのが定番なのであるが、今日は耳の方が強い。太田から1Wで出してる局の信号に+表示が出た。何故か群馬と相性が良い。伊勢崎、前橋、太田と。バックから入ってるのか、フロントから入ってるのかはたまた合成か。いやぁ、バックは館林方向を向いてるので、角度的に反射かな。木更津も取れた。残念ながらオーバーエリアはせず。





MMANAでアンテナを解析してみた。グラウンドで使用する場合。19.40dbiFB比20.83dbと出ているが。これはあくまで、移動運用として、地上高5m程度の低い位置に上がった状態でのデータ。何だかサイドローブがかなり出ているが、これ、純正の値をMMANAに入力してもおこる。純正のデータはもっとサイドが切れている感じはするのであるが。、まぁ、他のソフトで計算しても19dbiというあたりに落ち着きそうな「感じ」はするのであるが。




再計算し、作り直せる範囲で作り直してみた。主ブームはルーフボックスのヒンジに干渉したので、若干切り詰めて、さらに「しなり」防止の、横行バーを付け、実際に切断したエレメントは21エレメント分あったので、3エレメント分をサブブームとして横行バーの先に取り付ける構造にして、21エレスタック。スタック間隔も1.5λに広げてみた。2λと1.5λは実効値であまり変わらないようだ。値が一番良い所でのデータになるがFゲインが24.06dbiF/B比が18.04dbiという結果になった。

ビームパターンも変化した。なんかメーカーのビームパターンのようになったが、サイドがバッサリと切れたようだ。メーカーのカタログのチャートは-20dbで聞こえないという事になっているところMMANAのチャートでは-40dbまで再現されているから、サイドはほぼ聞こえないはずである。スタック間隔を2λにすると、フロントゲインは上昇しても、パターンは悪くなるようだ。移動アンテナなので、コンパクトな方が良いので、実際の大きさ等も考慮して1.5λが使いやすそうなのでスタック間隔は1.5λとした。



ちなみにこれが純正のダイヤモンドの10エレスタックの状態。18.23dbiとカタログ値より大きくなっているが、自由空間で計算したら、ほぼカタログ値だったが、実際に使用する地上高5mでのシミュレーションにしたら大地の影響を受けて若干ゲインが上がっている。ただ、上の改造アンテナは素子数が2倍+1エレメントになっているので、電力比で3dbちょっと2倍程度上昇(利得はdbの電力比で計算)している。え~こんなにデカくして3dbって感じるが、スタックで増やそうとすると同じアンテナを更に2本用意しないと3db上昇しない訳で。

まぁ、このあたりからは次の3dbは1×4や2×2、4×2と再現なく3dbを追って増えていく訳で。全て同じ性能のアンテナを使わないといけないという点で、元のアンテナの性能が物を言うというのが分かった。ですか。いや、そもそもクリエイトのハイゲインなアンテナでなければ、元の係数が小さい訳で、、、。DXerが行き着く所の標準的な所はクリエイトのアンテナで、27×2×2と。

いやいや、移動用アンテナだから。とりあえず、6000円程のローコストで作った自作アンテナで、実地運用での理論値で20dbi超えたからいいんでねぇべか。

運用した感覚も、なんとなく20dbiちょっとあるのではないのかなという感じがする。実際の交信ではまだ2エリアの中央、良く言われる浜松との交信がないのであるが、固定局でないので、なかなかタイミングが合わない。そこで受信性能を見るべく、SSBによる、1-3、1-5-7スケジュールを聞いてみた。

何と3エリアが聞こえる。3エリアのコントロール局はかなり、明瞭に53ちょいくらいか。他、呼んで来る局も、何とか52~51、、カツカツ、、くらいで聞こえてくる。5-1-7はちょい厳しい。5エリアのコントロール局がいる方向はなんとなく分かるのであるが、実際の音声として復調されてこない。もっともこの日は固定で、FBなアンテナを上げている局も「取れない」と苦戦していたので、まぁ、川原のヘボアンテナ、しかもノンプリで、5のコントロール局の存在位置が分かっただけ良いかな。

ほぼ、完成した姿。カメラの広角レンズの関係でかなり歪んで見えるが実際は真っ直ぐである。根元に放射部として、ダイヤモンド製の10エレが流用されているのが分かる。

素材がヤワなので、横行ビームや誘引が使われている。いかんせん、素材が安いもんで、恥ずかしい。






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