2018年6月25日月曜日

北しなの線でリバイバルカラーを追う


先日、しなの鉄道から、新車導入のニュースがリリースされた。主力の115系がJRから引退間近となり、部品確保が難しくなって来たため。2019年度から2026年頃までに段階的に置き換えるようであるが、新車は新潟地区に入ったE129系のようなJR東日本標準型のSustinaを採用した車両が導入される見込みである。
新潟の115系が風前の灯火となった今、しなの鉄道は東日本地区では最後の115系の牙城であるが、更新時期はまだ先のようで、今年の春には「115系の博物館計画」のリバイバルカラーの最後の車両として真っ赤なコカコーラ色が登場した。
最近月替わりで訪問場所を変えているが、今回はしなの鉄道、それも北しなの線界隈を開拓してみた。


北しなの線
黒姫-妙高高原

夏至の時期、明るくなるのが早い。豊野からの始発列車がコカコーラ色でやって来た。
しなの鉄道はWebにリバイバルカラーで運行される列車の運用表と行路表が出ているのであるが、この日は北しなの線の始発〜ラッシュ運用にコカコーラ色が充当された。途中駅の豊野始発で妙高高原まで来て、折り返し長野行き上り始発となる。

北しなの線
豊野


前回、JR時代の信越本線長野支社の115系にコカコーラ色が登場したのは1987年。JRの元年である。ちょうど、この年に始まって1990年まで続いたコカコーラ社のI feel cokeのCFキャンペーンの一環として、当時まだ珍しかった広告電車として登場した。
あれから30年、リバイバルカラーの一角として投入されたが、ロゴデザインは現在のもののようである。当時はCFの「I Feel Coke」が大書きされていたりロゴもダイナミックリボンが貫通しているタイプのものであったが、現在のものはシンプルなデザイン。

ちなみに写真のこの缶は信州限定バージョンのようである。


北しなの線
豊野


北しなの線
古間-牟礼

古間から小さな峠を越えて山間の集落に入って来たコカコーラ色。梅雨の谷間、もう7月も近づき、空気も光線も初夏の装いである。高地独特の強い日差しに真紅のコカコーラ色が映える。

北しなの線
妙高高原-黒姫


コカコーラ色ばかりを追ってしまったが、この日は北しなの線にはスカ色も入って来た。午前中は雲が取れないながらも日差しは出ていたのだが、スカ色が入る頃には雲が厚くなりはじめた。古間の黒姫山バックのポイントは山が雲に隠れてNG。それではと朝のポイントを見下ろす若干、俯瞰気味のポイントに戻った。
牧草を刈る作業が行われてスッキリした牧草地を115系スカ色がやって来た。


長野電鉄
中野松川


一通り撮って帰る途中に、信州中野界隈で食事して、長電にも寄ってみる。
これは中野松川駅。駅舎も味があるけど、手入れされた花壇が綺麗。長野に住んでいると、季節感が1ヶ月ズレているのであるが、薔薇の花が綺麗に咲いていた。


長野電鉄
都住-桜沢


桜沢の先で果樹園の中を抜けてくる1000系ゆけむりを捕まえる。構図に飽きて来たので、今日の長電は前面クローズアップ。緑の果樹園の景色を流しながら、いよいよこれからが短い夏の観光シーズンである事を感じさせる雰囲気である。

信州の夏は短い。7月は梅雨の谷間の晴れの日が行楽日和となる日が多くなったと思うと、下旬の高原の行楽シーズン。8月も15日を過ぎると、関東の平地以上に、もう一気に秋の空気が流れてくる。都合1ヶ月半程度しか高原の夏はない感じである。短い夏、次はどこへ行こうか迷う日が続きそうだ。


2018年6月4日月曜日

山岳シーズン開幕!5月快晴の大糸線

Instagramを始めた関係でブログの方が疎になってしまったが、5月24日、25日は、大糸線にリベンジに行って来た。雨のが降っていた翌日なので不安だったが、雨の翌日は山が綺麗に出る傾向があるのか?晴天に恵まれた。結構撮れたので厳選して数枚。

大糸線 信濃森上-白馬大池
iPhone8

まずは列車のない写真であるが、これを見てもらいたい。実はiPhone8で撮ったものであるが、スマホのツルシ画像で、こんなのが撮れる天候であった。撮影地ではあるが、こんなマイナーな道を知っているのか、観光バスが停車してしばし、観光客も見入っていた。


大糸線 信濃森上-白馬大池
α77+MINOLTA 80-200F2.8HIGHSPEED APO


上の写真のポイントを見下ろす俯瞰地、前回のリベンジ。実は上の写真とは前後していて、この時刻までは山に微妙に雲があって苦しい撮影に、それでも山頂を敢えてカットするクローズアップした構図で、千葉からのあずさ3号をキャッチした。

大糸線 信濃森上-白馬大池
α77+SONY24-70F2.8T*

ものの1時間でご覧のようなランドスケープに、雄大な北アルプスの山並みと、八方尾根、ジャンプ台を背景に列車がやってきた。平日の午前中は特急を含め、これが4本目だが最後である。


大糸線 南小谷-千国
α77+MINOLTA 80-200F2.8HIGHSPEED APO

南小谷を出るE127系。晴天となったのは午後だったため、実は電化区間北部は午後の光線がキツくだいぶ右往左往して時間を消費してしまったが。非電化区間へ行くという選択肢も吉だったかもしれない。慣れてない場所で、絶景を前に、完全に撮影地に振り回されてしまった感があったが、ここも楽そうで構図の難しいポイント。

大糸線 信濃森上-白馬大池
α77+SONY24-70F2.8T*

翌日もよく晴れた撮影日和に。昨日より若干、空が霞んでしまった感があるが、田植えをした水面と山のコラボレーション。朝の通勤列車が送り込まれてきた。

大糸線 簗場-海ノ口
α77+SONY24-70F2.8T*

前回行ったときは、菜の花が咲いていたのだが、今回はアヤメ。青木湖、中綱湖、木崎湖を繋ぐ農具川沿いではあやめ祭りをやっていたようで、見ごろだった。

大糸線 海ノ口-簗場
α77+SONY24-70F2.8T*

緑の風を切って進むE257系。中央東線系特急のE353系への完全置き換えがリリースされ、にわかに去就が話題になりはじめたが、山岳シーズンが開幕し、今年も夏の稼ぎ時がやってきた。

大糸線 白馬-信濃森上
α77+SONY24-70F2.8T*

光線が傾いていく時刻、松川橋梁を渡るE127系。雪渓をいだいた絶大なランドスケープを前に、無力にも振り回された感があったが、紹介できないくらいの撮影ストックができたのも確か。山と晴天の組み合わせは、職業を持っている者にとって、実にタイミングが難しいテーマ。次に来れるのはいつだろうか。



番外編。今年は平昌オリンピックの年。そして1998年の長野オリンピックから20年である。長野新幹線も20年を迎える。帰りがけ、ジャンプ台に向かってみた。大学生だったころ、1997年、オリンピックを翌年に控えた、まだ真新しい、この地にやってきた事があった。無邪気にはしゃぐ仲間の姿を思い出し、しばしの時間、懐かしい感慨が蘇ってきた。