「CQ、CQアマチュア無線初めてです。教えて下さい」
とか
「CQ、CQ JA1Y●●、ご入感局ありますか?」
などと唐突に出られる方が居る。
う~~ん。免許が来るまでワッチしていなかったのだろうか。免許が来るまではとにかくワッチして交信方法を学ぶというのが定番だったのだが。クラブ局はどこぞの高校のクラブ局のようだが、おそらく先生でさえ詳しい人、居なかったのであろう。
そこで、超初心者向けコンテンツ。すぐ分かる430MHzの出方。CQ編である。
まずは「サブチャン」を探しておく。あ、北島三郎ではない「サブチャンネル」430MHzFMの場合メイン呼び出し周波数433.00MHzを中心に20KHzステップで周波数が並んでいるから、通常QSOに使うチャンネルを。通称「サブチャンネル」と呼んでいる。最近、サブを探さないで、いきなりメインで、CQを出してくる人が居る。
モービルでCQを出して相手を探す時は空振る場合があったり、応答固定局がサブを持っている場合が多いので、サブを確保しないでCQを出す場合も多いのであるが、固定局は空き周波数のサブを探して確保してからメインで呼ぼう。
だいたいメインの前後、300KHzくらいが良いと思う。あまりメインから離れすぎると応答率が悪い。
ほぼ、どんな無線機もFMモードにすると、ダイヤルを回すと20KHzで周波数が動く。これを便宜的に「チャンネル」と読んでいる。誰も使っていないチャンネルが見つかったら、少々聞いてみる。この時、スケルチは開放気味にして、自分の無線機の最大感度にしておく。
使っていないようであれば、まずは短く第一声
「周波数チェック!」
これは教科書と違うが、万一使っていた場合、ダラダラと流すと迷惑なので、第一声は短く。
コールバックがなければ、教科書的に周波数をチェックする。
「周波数チェック。こちらJH1PRT、どちらか混信妨害与えますか?」
2、3回やって混信がなければ大丈夫であろう。
この時のパワーは、受信と送信の同調点。あまりパワーをかけすぎても、聞こえない局にまで迷惑をかける。4級局なら20Wで良いだろう。3級局だからといっていきなり50WをGPでバラ巻いても受信が追いつかないだろう。QSOも20Wくらいがちょうど良い。
まずはサブチャンネルでひとしきりCQを出してみよう
「CQ~CQ~CQ430(フォーサーティ)、こちらはJH1PRT、埼玉県××市。ご入感局ありますか?受信します。」
とコールサインとQTH(発信場所)を送ってやる。最後の「受信します」のくだりは、いつスタンバイになったのかわかりづらい、AMやSSBの名残であるが、FMでもついてると丁寧。
返答がなければ、一旦メインに行く「メインバック」とも言うが
大抵の無線機にはCALLとかHOMEと書かれたボタンがあり、これを押すとメインに移動する事ができる。メインチャンネルはみんなが使っているので手短にかつ情報を伝える。
「CQCQCQ430こちらはJH1PRT埼玉県××市次回433.20、3.20にて待機します、各局コールよろしくお願いします。」
メインでインフォメーションをすると、呼ばれる可能性が高い。メインでインフォメーションを流したら、CALLボタンを押して、先ほど確保したサブ周波数に戻ってもう一度CQを出してみる。
「メインより、QSY局ならびにワッチ局ございますか?CQCQCQ430こちらはJH1PRT埼玉県××市受信します」
・・・・・・・・
「JH1PRT。こちら、JG1●●●コーリングユー」
お、帰ってきました。ここで慌てていけません。まずは、取れた相手のコールサインを確認。
「JG1●●●。と、、、とりました。こんばんわ。応答ありがとうございました。よろしくお願いします」
まずは応答局が正しいかどうかを確認するため、とれたコールサインを元に交信を相手に渡そう。
「JH1PRT・・・?でよろしかったですかね?こちらJG1●●●、埼玉県△△市になります。こちらにユアシグナル、59、59で入感しています。QRA、■■と申します。はじめましてよろしくお願いします。」
ここで重要事項。交信成立とは
お互いのコールサインが取れている事
お互いの送出したシグナルレポートが取れている事
である。
「JG1●●●、埼玉県△△市、■■さん。はじめまして。59のレポートありがとうございます。こちらにもユアシグナル、59、59で入感しています。こちらはJH1PRT埼玉県××市。QRA○○と申します。」
ここまでのくだりで、次回、相手から、こちらのレポートが帰ってくれば、交信成立である。
シグナルレポートの取り方であるが。各種解説書には色々書かれているが、実践で使うレポートは、次のとおり。
「59」というと明瞭度(メリット)が5信号強度(S)が9という意味であるが
5段階あるうちのメリットのうち1と2はまったくといっていいほど使われない。何故なら交信が成立しないから。
メリット3 信号がカスカス、何を言っているのか分からない。耳の穴をほじってかろうじて了解できる程度の信号。
メリット4 雑音が多く聞きづらい信号。時折、相手が何を言っているのか了解できない事がある。
メリット5 相手が何を話しているのか、安定して了解できる。
といったあたりを参考にすると良い。続いて、信号強度(S)は無線機のSメーターの振れを参考にする。基本的に初心者のうちは、表示された値をそのまま返せば良い。ただ、このSメーター、機器によって、バラバラであり、あくまで参考値なのである。古い機種ほど、振りが重く、新しい機種ほど、シャカシャカと軽く振ってしまう。
ここでも実戦で使われている耳Sと呼ばれるSメーターのみに頼らない方法として。
S1 針が振れるか振れないか、極めて弱い信号
S3 何となく、弱さを感じる信号
S5 強くもなく、弱くもなく、ちょうど良い強さの信号。
S7 何となく、強さを感じる信号
S9 極めて強い信号、ノイズにも混信にも打ち勝つ。
と奇数ステップで覚えておくと良い。
さて、話はそれたが、お互いのコールサインとレポート交換、が済んだら、430MHzの一般的なQSOなら少々お話をしよう。HF帯ではコールサイン交換だけで終わってしまう事が多いが430MHzは話を繋げられるのがウリ。WX(天気)の話から入るのが、定番であるが、無線機の紹介をしたり、ここぞとばかりに交信のしかたを聞いたり、話題を転換していこう。
カード交換は最後に切り出す。
ある程度話してもういいかなと思ったら、ファイナル(交信終了したい意思)を示す。いきなりファイナルお願いしますというのも言いづらいが、カード交換でもカードを交換しないNO-QSLでも、QSLカード交換の話が出たらファイナルだと思ってよい。
「JG1●●●、JH1PRT、今日はどうもありがとうございました73(セブンティスリー)」
「JH1PRT、JG1●●●よりありがとう73。サヨナラ」
これで1ターン。交信終了である。
あとは
「QRZ?ご入感局ございますかCQCQCQ~」
と続けていけば良いのである。
最近はQRVしている局が少なく、初心者であってもCQを出さないと、相手がいないという事がある。だいぶ時代も変わったなぁと感じるが、どのバンド、モードでも
「ワッチにはじまり、ワッチに終わる」
というのが無線の基本。とにかく、どのように交信が進んでいくのか良く聞く事が第一である。
0 件のコメント:
コメントを投稿