2015年11月6日金曜日

同軸管2分配器



6mの4エレ八木アンテナがいちおうの形になり、次なるお題は、いよいよ。430MHzの25エレK1FO4本。やるやる詐欺でなかなか取り掛かりができなかったが、難易度の高いアンテナだけに、情報収集に時間がかかったというのは言い訳。

FM伝搬実験の移動局OM諸氏から、ヒントをもらいつつ、だいたい、設計図のようなものができた。現在材料の手配中につき細かい仕様はまだ、公開としないが、寸法と給電方法も決まり。あとは、気合いのみ。



MMANAでだいたいの寸法がでた。ここはK1FOの定番寸法でなく、独自寸法で挑戦してみる事に。しかしながら結果的には、各局使っているK1FOと同じようなスタイルとなった。13エレ動作を基本とし、先端延長部を計算するという手法も同じである。

で、、、最初に手を付けた部分がスプリッター(同軸分配器)部。、、、

「ズコッ」

という感じだが、ここ、実はキモであり、これがないとまず、スタックでの調整ができない。最終的に2×2の4本にするのであるが、スタックで入れ子にしながら調整する都合上。この2分配スプリッター部は重要。最終的に4分配で分けるが、スタック運用もできるようにと、調整がしやすいように、まずは2分配器の製作から。

精度が要求されそうな部分なので、分配器は購入しようと思ったが、どうも、クリエイトの在庫がないという噂が。ナガラも、アンテナの付属品だし、アラキはメーカーがないようだし。しかし、ググっていくと、そうそう、難しい物体ではないようで、各局の自作記事が沢山出ている。

ここはアンテナを自作するからにはスプリッター部もなんとか自作できないかと、、、。

詳しい作り方はOM諸氏の記事をググってもらう事として、私は適当に制作記を。

まずはQマッチで分配する訳であるが、同軸管分配器で使われるインピーダンスは50Ωと35Ωが多いようである。筐体がアルミ角なのでポートの設定に自由度があるため、通常ありがちな75Ω2分配の制作は少ないようだが、アンテナ本体が竣工するまでの、当分は自宅の屋根に上げそこなった、手持ちのDXアンテナの25エレの既製品を利用するため、同軸の長さの関係から、センター給電、両側アウトプットの75Ω型のスプリッターが必要なのである。

しかし、75Ω、両翼2分配器は、どうも製作記事が少なくて困ったのだが便利なツールを発見した

APP CADというソフトなのであるが、関数電卓がなくても、文系で理系脳が足りなくてもアマチュア無線で使う計算を、行ってくれる便利なソフトである。これに角パイプを使った、同軸管の値を出すためのアプリが組み込まれていたので利用してみた。

くれぐれも、文系なので、細かい計算の理論は抜き



同軸管のインピーダンスは、ケーシングのアルミ角パイプの内寸と、内部導体の銅パイプの外径の比率に依存するのであるが、市販の材料であるサイズの組み合わせを試してみた所、外寸30mmt2mm(内寸26mm)のアルミ角パイプに外径8mmの銅パイプを通すとインピーダンスが75Ωとなるようである。

続いて採寸。



1/4λで左右に振り分ければ、同軸分配器になるという。これは同軸ケーブルで2分配する時の定番であるが、どうも先人の情報によると、周波数がだいぶ低い方にズッコケるようで、本来170mmといった所なのだが、ネットで拾ってきた176mmという値を使ってみた。これは両翼で352mmといった寸法。ケーシングは400mmで切断し、16φのホールソーでNのレセクタプルが入る穴を空ける。

両端のポートは切断面の各穴から半田付けのアクセスができるが、中央のポートは難しいため、側面に同じく16φの穴を開けてアクセスホールとした。

ここまで寸法を出せば後は組立なのだが、、自分の壮絶な工作精度で上手くいくか。



まずはセンター部を通してしまう。まず、中央導体のセンターに穴を開け、Nのレセクタプルの裏側の真鍮端子より一回り大きい銅パイプを中央導体刺しておく。接続用の銅パイプには、小穴を開けておきハンダを流す穴とる。実に下手くそな半田付けで、なかなかセンターがでなかったが、接続用銅パイで、まずは中央部で銅パイプが角パイプの中央に来るように調整する。中央の銅の導体が偏ってしまうと、SWR悪化の原因となるようである。


端部はアクセスできるので側面から半田を流す。接続導体の銅パイプが曲がってしまうチョンボをやってしまっているが、これはレセクタプル用の穴の寸法を170mm用としてしまい、6mmのズレが発生してしまった。これによる歪みに悩まされる事となったが、どうやら、内部導体への接続箇所が合っていれば、左右均等なら、多少接続パイプが斜めでも、さしたる問題ではないようである。次回からは内部導体の寸法に対して、ㇾセクタプル用の穴位置が正しいか、要チェックである。

N-R(レセクタプル)端子は、角パイプに3mmの下穴を開けて、3.5mmのドリルビスで、インパクトを使って固定した。中央の入力ポートと、両端の出力ポートが90度ズレているので、N-R端子への半田付けがしっかりしていれば、銅の導体は中央部でうまく固定されて、動かないようである。


完成したスプリッターと参考にしたクリエイトのスプリッター



センター部の半田付け用アクセスポートをアルミテープでふさいで完成。中さえ見なければ、見かけは結構スッキリした感じに出来上がった。

気になる性能であるが、430に対応したダミーロードが2個無かったため、片側にはN仕様の430対応のダミーロード、もう片方にはHF用のオイル缶ダミーロードwを接続して試験したが、SWRは限りなく1.0に近い点に落ちているのだが、同調点が435MHz付近。片翼6mmも長くしたのになぜ、そんなに上にズッこけているのか分からないが、まぁ、片方のダミーロードがHF用で、しかも2mの同軸で繋がっているのでその影響かもしれない。

実はローカル局からクリエイトの同じタイプの2分配器を借りていたので、それで試してみたら、ほぼ同じ同調点やズレ方をしているので、動作としては問題なさそうだ。

とりあえず、今週末は、年内最後の430移動をする予定なので、全市全郡で使ったDXアンテナの25エレスタックをこのスプリッターで運用してみて、様子を見てみる事にする。



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