FT-817を運用するにあたって、一番の問題は、電源であろう。付属のバッテリーはワッチ程度の能力しかなく、2.5Wのローパワーでも瞬殺で終ってしまう。ありがちな、ニッケルカドミウムの単3型をたくさん持つという手もあるが、基本、使い切って充電しなければいけない等、意外と面倒臭い。そしてその割に容量がない。小型軽量で容量もあって一番良いのはリチウムイオン電池であるが、B787が苦戦してる通りの結果である。特殊な充電器が必要な上、扱いが難しい。ネットの情報を色々見てみたが、やっぱり「枯れた技術」の12Vの鉛蓄電池が一番良いとの結論に。自動車用の24Ahなんてやつは容量がデカすぎる上に持ち運びの時の液漏れが心配、だいいち重い。バイク用のシールドタイプが狙い目かと思っていたらいいのがあった。
メルテック製のポータブル電源SG-1000。元々アウトドア用の電源として開発されたもののようであるが、FT817と並べてみた感じの大きさは写真の通り。専用ケースとショルダーベルトまでついてる。内容は7.0Ahのシールド鉛蓄電池に充電装置がついたような構造である。まぁ、ホームセンターでシールドバッテリを買ってきて、充電器を作ればいいのであるが、もう面倒なので、充電器付で6000円なら手間賃考えても「お買い上げ」である。何しろ「オールインワン」でスマート。7Ahあるので、FT-817の5Wモードでも5時間くらい運用できるらしいので、小生の使い方なら十分。
最近の小型電子機器は電圧がUSB化されているので、自動車用のUSBソケットを差し込めば、スマホやビデオカメラの電池としても動作する。ビデオなら実質丸一日撮れるくらいの容量がありそうだ。野宿旅での携帯機器への充電にも便利だし、、、。
シールド鉛電池の充電で注意しなければならないのは充電電圧。FT-817NDは内臓バッテリが9.5V。5W出力をするには12Vと、うたっているが、逆に12V以上ないと、5W出力ができない。実際の動作電圧は13.8V欲しい。ちなみに耐入力は16V。
そして12Vと書かれているシールド鉛電池に12Vのアダプターで充電しても12V以上の電圧を得る事はできず、また容量もごく僅かしか充電できず、満充電にならない。満充電するためには16.8Vくらいのアダプターで充電する事が求められるらしいが、SG-1000付属のアダプターを見ると OUTPUT:DC12V の文字。
「ん!?」
と思ったら、心配不要だった。このアダプター、無負荷時で17Vの出力をしている。これで満充電すれば16V弱くらいから出力をはじめられるだろう。レビューを見てみても同じ発言をしているので、大丈夫だろう。但し、自動車のシガーライターソケットから12Vの給電を受けてもいつまでたっても満充電にはならないので注意が必要である。
実際運用してみた結果であるが、3時間ほどは5W出力が出るようである。しかしながら、理論値どうり5時間の運用となると後半は12Vを切り始め、11V程度の出力になってくる。(FT-817は常に電圧モニターが表示される)。そして、L3の出力ランプがついたり消えたりしているので2.5Wまで出力が下がっている可能性がある。しかしながら、あまり、欲を張らない移動運用なら充分使えるのではないだろうか。
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