無人駅から乗るのが好きだ。
都会に暮らす者にとって、鉄道の旅でのスペシャルなシチュエーションといったら無人駅からの乗車だ。
青々とした田圃のまんなかにホームだけがぽつんとある駅。水が張られた田圃を渡る風が清清しい。
やがて短い編成の列車がやってきた。
車掌さんから切符を買う。
「松本まで」
とりあえずの目的地を告げ、切符を買い列車に乗っていると、まるで山下清にでもなった気分になる。
あらかじめお膳立てされた切符で旅行するのもよいが、行きあったりばったり、乗った先で切符を買いながら旅するのもまた、いい。
0 件のコメント:
コメントを投稿