そろそろ全市全郡コンテストも近づいてきたが、固定局で出る場合は、ブームマイクがあるので、さほど不便を感じないのであるが、移動運用でオニギリマイクを使った長時間オペレートはつらい。ヘッドセットがあったらなぁと思ったのであるが。ローカル局なんかのスタイルを見ていると、適当なコンデンサーマイクを使って結構簡単に自作していたりするのであるが。
そこでジャンク箱から見つけたのが、10年くらい前の、古いアイコムの特定小電力無線用のヘッドセット。アマチュア無線をQRTしていた時に、スキー場や島などで仲間との連絡に使っていたものである。ウィンドスクリーンも、イヤーパッドもスポンジがボロボロの状態だったから剥がしてしまったが。機能に問題はないようだ。まぁ、見た目も簡単なチープなヘッドセットだが、どうにか、発掘した所でこいつをIC-7100M用に改造できないか考えてみた。
HS-85という型番らしいが、特小用とはいえ、ピンアサインは次の通り、アイコムのハンディ機と同じようである。
問題となるのは、ハンディ機と、モービル機やオールモード機はPTT制御が違うという事。それから、コンデンサマイクなので電源が要るという事。
今回はPTTはZ-logやCtestWin経由のインターフェイスから行うか、別付スイッチで行うものとし、純粋にマイクの入力だけの系統とした。またHS-85にはイヤホンがついているが、おせじにも音がいいとは言えないので、コネクタは別体なので残すものの、基本はヘッドフォンを使うものとした。
さて、ピンアサインを見て問題となったのは、オールモード/モービル機が8Vをマイクに供給しているのに対して、ハンディ機は3Vのようである。そのまま8Vをかけてしまっても動作しそうな気がしたが、手持ちのパーツで何かないかと思い、適当な抵抗で、低減抵抗を組んで、だいたい4V弱を取り出す回路を組んでみた。
見ての通り極めて簡単な回路。IC-7100の8P側は余っていた、LANケーブルを使い、ヘッドセット側はコネクタとしたい所だが、極ミニプラグが今日は手に入らなかったのでとりあえず、ハンダ付して直結とした。
さて、回路を組んで繋いで、PTTスイッチは外部。そして、ダミーロードで送信してみたところ、
「はて?声が出ていない、」
参ったなと思いつつヘッドセット側のPTTを握ると、
「おお!変調が乗っている」
ローカル局と交信して、調整をしてみたが。
「なんか、明瞭度は良いのですが、ハンディ機みたいな音がしてますね」
とのコメント。う~ん、ただでさえ、音が軽くなりがちなアイコム機な上、ハンディ機用のセットだからしょうがないのか。まぁ、コンテスや移動メイン、だから、軽くてパサパサ、キンンキンしているチープな音の方が、雑音の中で聞いたり、SSBの乗りは良いかもしれない。ちなみにVOXモードにすると、頭切れする事もなく、音声を常時送るようだが、PTTモードの方が無難なような気がしたので、PTTスイッチを送信状態で、瞬間接着剤で接着して固定してしまった。
さて、一通り組みあがってテストしてから、情報を得たのであるが、どうもアイコム機はMIC端子に直流8Vが重畳されて流れているようである。テスターで測ると、MIC-GND(MIC)の間に8Vが流れている。う~んもしかしたら、3V入力は要らなかったのか。でもHS-85はVOX回路がついているし。組んで動作確認をしてから気づいたのだが、、、。確かに、アイコム機はMICとPTTのGNDを共用してしまうとノイズが乗るのだが、もしかしたらこの辺の重畳されている電圧が悪戯しているのかもしれない。ダイナミックマイクを、アイコム機で使う時はコンデンサでこの直流成分をキャンセルするらしいが、とりあえず、コンデンサマイクだし、動いているので、しばらく運用してみて、問題無ければ良しとする。
※ここに書いてある事項はあくまでも、工作、加工の参考としてください。私は、ここに書いてある事項が原因で生じたいかなる責任も負いません。
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