2016年11月3日木曜日

温泉の街、そして外湯


KYOCERA KYV33

変則的な一週間の仕事が終わると、仕事帰りに向かうところがある。休日前の買い出しに、街に出掛けた帰りに。ちょっと遠回りをして家に帰る。そこには、街から伸びてきた小さな私鉄電車の終点の駅があり、神社仏閣にかこまれた小ぢんまりとした温泉街がある。



α77+SONY 24-70F2.8T*

仕事の帰りの恰好のまま、お風呂道具をぶら下げてサンダルでカランコロンと歩いていく。一緒に歩いているのは、風呂に入りに来た、普段着の地元の人たち。



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小さな路地を曲がると突如開けた所に出て、観音様の参道に出る。地元の人は山門に向かって一礼する人も居れば、階段を上って詣でる人も居る。自分も今日は上ってみた。振り返って見下ろすと坂に貼りつくような温泉街が広がる。明かりの灯ったホテル。観光客は食事の時間だろうか。



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川沿いにある小さな外湯に入る。150円。きょう日、500円近くする東京の銭湯より安い。わざわざ隣町から、もの好きが。と思われているかどうかはさておき。毎週、同じ時間に入っていると、いい加減見知った顔の人も居る。今日、昨日の、天気や気温、そして湯温の話を挨拶代わりに風呂に入る。洗い場の湯栓を押す。軽く硫黄の臭いがする。当たり前なのだろうが、洗い場の湯も温泉である。



KYOCERA KYV33

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ああ、なんという地元感。そして、なんという贅沢だろうか。関東に居た頃はこんな雰囲気を味わうために、わざわざ出かけて来たのに、ここでは、それが日常である。そして、その日常の風景に自分も徐々に溶け込み始めたようだ。



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帰り際、駅の前を通る。街へと戻る電車が待っている。数人の観光客を降ろすと。ほぼカラの状態で折り返して行った。秋の夜長の温泉街に、ジョイント音とレールのきしむ音が響いた。



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