今からフィルム撮りを始める人は機械式を選ぶ傾向にあると言われるとうり、ミノルタが作った銀塩カメラの極地であり、最終形であると言われた機材、ランクBとは言え6900円とは何とも悲しい。ちなみにカメラグランプリ2001を受賞。銀塩、フィルム機として最後に同賞を受賞した機材である。
何故来たのかというと、α8700iのファインダー内の液晶の液漏れが悪化し、とうとう、読み取れなくなったから。過去に修理に出そうと思ったらすでに部品が無く、「軍艦上部ディスプレイ」で確認して下さいというアナウンスだったが。ファインダーを覗いて、露出の値が分からないというのは、いささか支障をきたす。
そんなもんでしばらく放置していたのだが、何気なく、α7っていくらするのかなと思っていたら、何と美品で1万ちょい。小生が買ったような、何か汚いなどの、難あり品だと7000円といった所が相場。いやいや、キヤノン使いの夏男君も、いやぁ、α7だけはもうちょい、2、3万くらいはして欲しいと思っていたようで。安く手に入ったのは嬉しいが複雑な気持ちである。
まだ使い込んでいないので、なんともインプレできないが、レンズをマウントして、空シャッターを切ってみた感じ。操作系はほぼ、α7デジタルと同じである。デジタル機特有の設定がないので、その分のスイッチがないので、スイッチ類はα7デジタルと比べると、かなり少なく、スッキリした印象。
ただ、モードスイッチや、便利だった、露出の+-ダイヤル、AELボタン、連写ノブ、露出ダイヤル、AF/MFボタンなどは、ほぼ、α7デジタルと同じで違和感がない。
それまでのモデルでは、軍艦上にあった、ディスプレイが背面に移っており、ここに撮影データが表示される。軍艦上面にも小型のディスプレイが残っており、絞りとシャッター速度は表示される。これは親切だ。(SONYのαになって、結局は軍艦上にディスプレイは戻るのであるが、、、。)
さて、ここで改めて、小生のα遍歴を追ってみようか。
α8700i
1992年購入。
これは高校に入る時に買ってもらった機材であり、初めての自分のカメラであった。ただ、周囲に写真に詳しい人があまり居らず、ほぼ、「P」モードでの撮影と後述のカード機能による撮影がほとんどであった。用途は旅行写真。今で言えば、コンデジなどで撮るような写真を撮っていたが、ちょっとしたテツ撮りもやったりしていたので、これ1台で色々こなしていた。最も旅したカメラでもある。
機材としては、α7700iと共に平成一桁を代表するカメラであった。カードを差し込むと、様々なシーンを再現できるのが売りであった。私はS(スポーツ)カードとT(トラベル)カードを持っていたが、今思えば、シャッター速度優先と絞り優先で、解決できるのではと思ってしまうが、まぁ、Sカードは速い被写体を考える事無く追えて、Tカードは考える事なく絞り気味にして、旅の撮影で、背景がボケないようにできたので、あながち、悪いシステムではなかったと思う。
ある意味ミノルタが一番輝いていた時代の機材かもしれない。ちなみにTBSの秋山さんと共に宇宙ステーションミールに持ち込まれたのもこのカメラで、白い「ミール」バージョンの限定版が販売された。
α7デジタル
2006年購入。
大学に入り、鉄研であったために、ある程度テツ撮りを教わったのであるが、時代はデジタル黎明期。35万画素、80万画素、100万画素とコンデジタイプのデジタル機が普及しだし年々進化していた時代において、小生もしばらくはカメラはコンデジに傾倒していた。デジタル一眼が現れたのは2004年頃であったか。2006年に買ったのであるからα8700iは10年の長きに渡ってメイン機であったかのように思われるが最後の5年ほどは、コンデジに用途を奪われ、テツ撮りからも遠ざかっていた。
正直言えば、もうミノルタの斜陽は目に見えていた時期で、このデジタル化を期にキヤノンとニコンにマウント変えした人が多かったように思う。小生、α7フィルム機に少々憧れていた事もあって、それと非常に良く似たこのマシンは610万画素と若干画素数に不満があったものの、選択してしまった。結局この機材でテツ撮りを始めたようなもので、80-200F2.8のHIGHSPEED APOを中古(中古で15万もした)を買ったのもあいまって、変な時期にAマウントから身を引けなくなる結果となった。
機材としてはカメラグランプリ2005を受賞したとおり、画素数やAFエンジンをα7フィルム機ではなくαSweetから引き継ぐなど、若干性能がスポイルされている面もあるのであるが、バランスが良いと言われていた。特にCCDセンサーはポジフィルムを意識してるのか、独特の発色をするため、コアなファンも多かった。
α77
2012年購入。
現在のメイン機。α7デジタルの購入から6年が過ぎ、いい加減610万画素がボトルネックなのと、撮影性能もキヤノンのハイミドル普及機のEOS7Dと比べるとどうしようもない差を感じるようになってきた。そこへ2011年に満を持して現れたのがα77。特徴的なのは光学ファインダーを廃してEVF(有機EL電子ファインダー)となり、ミラーレスとも言える設計。これは賛否両論で意見が分かれる所であるが、私はドツボにはまってしまい。これを待っていたんだとばかりに、熱が上がってしまった。端的に言えば「簡単に撮れる」。
現在、α77IIが出たが、おおむね7年サイクルで寿命が来ると言われている、昨今のデジタル機事情、次のフルモデルチェンジまではこれを使いたい。
4台のαが並ぶ、全機、実働を維持しているが、実際の所、デジタル機はα7デジタルは性能的に引退に近い。α77がメイン機。そして、フィルム機も、前述のとおり、α8700iのファインダ内液晶に問題があるため、今回加わったα7フィルム機がフィルム撮り機として稼動しそうだ。
フィルム機としては、機械式のSR-T101の方がメインと言える存在なので、α7フィルム機は、101と2台持ちで、101に手に負えない、先進のAF/AE機能が必要な場合に出動する存在になりそうだ。