上田電鉄 中塩田
α77+SONY24-70F2.8T*
鉄道駅も上田電鉄の別所温泉駅が木造擬洋風建築で有名であるが、塩田平の中央、下之郷のひとつ別所温泉寄りにある中塩田駅もそんな駅のひとつである。
ところが、この駅、写真の対象として見ると実に惜しいのである。まずは、常に保線車両が止まっている事。そして、駅舎の出入口の配置、太い架線柱。そして列車の停車位置まで、実に惜しいのである。
色を塗り替えつつ綺麗に使うと、もはや死語であるがメルヘンチックで可愛いのが上田界隈の擬洋風建築なのであるが。駅舎の手入れが良いだけにこれまた「惜しい」。
しかし、日が傾いて宵闇に包まれる時刻になると、雰囲気が変わって来る。丁寧にスカイブルーに塗られた柱が街灯の明かりに照らし出されると、闇の中に駅舎がググッと浮かび上がって来る。
上田行きの列車がやってきた。一人、会社員風の男性が乗り込んだ。帰宅客や温泉客でそこそこ乗っている別所温泉行の下り列車に対して、上り列車は三々五々。それでも生活を乗せて、赤いテールライトを引いて短い電車は街へ向かっていった。