太古の福島盆地は湖だった。福島市街に出入りする道は、鉄道も道路も急勾配を介する。東北本線は湖底の福島市街から南は松川、北は越河まで一気にお盆の縁を駆け上がる。今もって機関車に重連級のハイパワーを要求する急勾配を上り詰めた場所。宮城県に入ったところが越河だ。
因縁だろうか、南北の盆の縁の駅は鉄道史によく出てくる場所だ。機関車たちが急勾配と戦った歴史。ミステリーにつつまれた松川事件。越河では東海道新幹線の建設に衝撃を与えたブースターセクションでの火災事故が発生した。
緩やかにカーブした構内。そんな過去は知らず、穏やかに朝日が差している。
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