2015年10月21日水曜日

木製無線機ラック


周辺機器が増えて雑多な感じになってきたので、シャックレイアウトを変更してみた。CQ誌ををみた所、周辺機器についての、特集があったので、見てみたのだが、近代的でかつ整理されているようで。自分も何とかならないものかとやってみた。

部材は至って簡単なもので、2×4材とパイン材の棚板の組み合わせで、木製の棚板を3組作ってみた。足がリグや、大型の周辺器機が入る24cmのタイプと、足が10cmのリグ下収納タイプの2種類を制作した。

木製としたのは、回り込みを防ぐため。スチールラックだと、どうしても、触れているケーブルなどから、回り込みがしやすいのと、雷時に放電しているのを見てから、なるべく木製のデスクに置くようにしていたのだが。今回多段化するにあたっても、一部スチールもあるが基本は木製とした。



右側まわりは、電源や、音声アンプ、ミキサー、ローテーターコントローラーなどが配置される。最下段にはYAESUのSP-8通信スピーカーとFL2100Z(200W改)が入る。リニアは重量物なので、なるべく低い位置に置きたかったのだが、どうしてもスチール棚と跨いでしまうので、補強と、金属から遠ざける意味で、厚めのラワン材で下敷きしてある。



中央おのオペレートセクションには、メイン機のFT-2000とTS-790が来る。リグの上に物が載ってしまう状況であったが、逆転の発想でリグを10cmほどの足で、若干浮かせる事で、上に載っていた補機類を下に納めた。併せてキーボードと電鍵を半分下に入れ込む事によって、キータッチや、電鍵操作のストロークを確保した。

、、、と、ざっと、インパクトで2×4材を細軸釘で打ち付けるという、お手軽工作で棚を作ってみたが、だいぶスッキリしたのと、なんか、いかにも無線局といった感じのシャックになってきた。



2015年10月20日火曜日

今年も稲刈り




今年も稲刈りがやってきた。刈取りは委託。例によって6条型の大型コンバインでやってくるのだが、今年はかなりせわしなく、1haほどを半日で刈りあげて行った。2台体制で、それぞれ刈っていくのであるが、委託先ごとに同じ乾燥機に入れる都合上、最後の1か所が大きい場合、1か所に2台入る場合も多々ある。なんかうまい動画が取れたので、自分の作業ではないが、アップ。






2015年10月18日日曜日

50MHz(6m)用移動アンテナ(完成編)


50MHz移動用アンテナであるが、いちおうの完成をみたので、ご報告。


途中経過までは昨年の秋の記事

http://rokusukevillage.blogspot.jp/2014/12/6m.html

をご覧いただきたいのであるが。このアンテナのコンセプトとしては。

ブーム長4m以内

4エレ

なるべくゲインと帯域を広くとれるようにする


をコンセプトにMMANAを叩いてみたのであるが、試行錯誤を繰り返した結果4エレでゲインと、帯域が広く取れる点がみつかった。どうも原理的には分からないのであるが、このエレメント間隔で、そこそこ納得できるゲインと、帯域が取れるようである。







No.形式位置(m)間隔(m)横幅(m)
反射器水平DP0基準位置3.1
給電部水平DP1.51.53.002
導波器1水平DP2.512.77
導波器2水平DP3.71.22.6



これが、最終的に出た、エレメントの長さと、間隔である。昨年の仕様より全体的に、若干、エレメント寸法が長くなっている。現物合わせの素人仕事なので、これをコピーしたからといって同じように再現できるとは限らないので。その辺はご了承いただきたく。



自由空間における推測特性。ゲインに関しては、このクラスのアンテナにありがちな数値の自由空間、9dbi前後といった数値。劇的に良くなったのは帯域特性。昨年の仕様では、50.200あたりに同調しているものの50.500あたりからダイポールになってしまい。51MHzのFM周波数になると逆F/B比になるというパターンの欠陥があったのであるが。どうやら解消されたようである。その変わりどういう訳か同調点が51MHzの若干下付近となってしまい。結果的に広帯域になるという。本当はSSB向けにもう少し同調点を下げると良いのだが。ドツボにはまりそうなのでやめ、、、。


これは、リアルグラウンド12mHくらいの高さに上げたと仮定してのパターン。シミュレーションソフトは14dbiくらいあると言っているのだが、本当カヨと。まぁ、平地の堤防から、グラウンド・ウェーブと思われる、2エリア、鈴鹿の移動局の声が聞こえたりしたので、そうそう悪くもないと思うのだが。この仕様は、バンド内なら周波数が変わってもFB比が変わるくらいで、交信上大きく感じる変化はないと出ている。

しかし、どうもMMANA上で正確に実物の、SWRとインピーダンスが再現できない。ここにシミュレートされているSWRと、インピーダンスは実物とは別物である。

概ねSWRがシミュレート上で悪くても、実際がそれほどでもなければ、運用してみてのゲインの方はそれなりにある感じがする。ちなみに良く言われる部分でSWR1.0=インピーダンス50Ωにならない件では、アナライザーを見ながら調整したが、結局はSWRの最良点で妥協したものの、だいたい40Ω台~50Ω台の数値なので、メインで使用する周波数帯に合わせたSWR優先でヨシとした。

どうもMMANA上でのシミュレートは、ゲイン、パターンはほぼ実物と同じように出るようであるが、素人仕事ではSWRまでは、追い込めず。K1FOタイプでエレメント間隔が固定されてしまっているので、ゲイン、パターンはそれで間違いないと、踏んで、ショートバーのスライドで対応する事とした。


エレメント支持方式は、給電エレメントをアースできるTマッチの利点を生かして、ブーム貫通式のK1FOタイプに改良した。角パイプのブームにエレメントを差す構成であるが、これは自分の加工精度では丸パイプでは全エレメントの直角を出すのが難しいと判断したからで、本当は丸パイプの方が、軽量で価格も安い。

センターの出し方は、現在試行錯誤中なのであるが、単純にビニールテープを巻いた部分を留め具として、そこで貫通したエレメントが停止する構造で、リサイクルタイラップで止めると、風などで破壊される事はまずないようだ。この辺のシステムはまだ試行中。Tマッチは給電エレメント部もアースできる利点を生かして、全エレメントがアース結合されている。ワニ口クリップはUバランからのアースが出ている部分で、バラン部のアースを確実にするためのものである。


Tマッチセクションは御覧のとおり、無垢銅棒にクリップをハンダつけして、給電エレメントに噛みつける構造である。調整できるように、スライド式としてみた。丁度良い寸法の銅棒と銅パイプの組み合わせがなかったので、内部に刺さる側を微妙に曲げる事で、安定を取ようにしてしまった。念のため、テナグリスを塗布した。

本来6mのTマッチ部は30cmほどの筈であるが、どうも、片側1/8λの75cm付近。Tマッチ部全体で1/4λの1.5m付近で同調しており、ここでショートバーをずらす事で明確にSWR変化が起きている。何故これだけ広い間隔になってしまったのか、不明であるが、30cm付近ではスライドしても何もおこらず、また特性も悪いので、結果が良ければ、原理不明でも、ヨシとしてしまった。


試行錯誤を繰り返した、汚い給電部で申し訳ない。最終的に実績が出たので、アクリル板に固定したのだが、最初の想定より大幅に給電セクションが大きくなってしまったのが難点となってしまったが。平衡、不平衡変換は、5D2Vケーブルを使用した、ごく一般的なUバランでTマッチセクションに入力するような構造である。


今回こだわった点がここであるが、ブーム貫通式にして、エレメントの組み立ても簡単にする事であった。

6mともなるとエレメントも両翼の長さで3m弱と長くなるので、よく売られている1mモノのアルミ棒の部材、3本で約3mというのは分かるのであるが問題はブームへの支持。そこは、貫通式とする事にして、センター部での分割を回避し、強度を保つ事ができるようにした。またエレメントの組立にあたっては、アウトドア用テントのフレームのように、内部にゴム紐を通す事によって、各エレメントを探す事なく、しかも確実に組み立てられる構造とした。ここでも先端エレメントの長さはビニールテープでのストッパーで長さを出す構造だが、本当はストッパーはもっとしっかりした物で固定したい所。

ブームへの固定方法は前述のとおり、ビニールテープでセンターを出して、タイラップで固定しているが、ブームを貫通しているのと紐で繋がっているので、万一風に煽られても、空中で大きく分解する事はないようだ。


折りたたんだ状態のエレメントと給電部。エレメントは1m弱の束でまとまったが、前述の通り、給電部が30cmほどのコンパクトなものから、1.5mほどの大型の3分割ものになってしまった。この辺の原理はよく分からないのだが、給電部が大型な方が成績が良かったのでこれでヨシとしてしまった。

以上、昨年秋から続いた50MHz(6m)用の移動用アンテナの制作はこれで、一区切りとする。次回、この経験をフィードバックした、430MHz25エレK1FO×4の制作に移る事にする。実際の所は、いきなり430MHzの大型アンテナを作るより、より、周波数的なラフな50MHzで、データが得られたのが良かった。



※このアンテナはデータのみの提供であり、実物の提供、販売はありません。Tマッチ、Uバラン部については、OM諸氏の50MHz用自作アンテナの記事を参考にさせてもらいました。今回詳細データは乗せられずすみません。自作される方は、とりあえず、OM諸氏の記事を検索くださいますようお願いします。

2015年10月11日日曜日

全市全郡コンテストは栃木へ




昨年は参加できなかった、今年の全市全郡コンテストは栃木の1510市から関東ヤングハムクラブ、JQ1ZQR/1のローバンドオペレーターで出た。高校生や大学生を中心とした、若い世代のクラブなのであるが、今回は栃木地元OMさんたちが資材を持ち寄って、なんとか物量を確保。2mが盛んな土地柄、ワイドスタックの10エレ。私は、固定で2列2段用に保管していたものの現在使用していない、430MHzの25エレを移動化して、設営した。6mは2エレHB9CV、HFハイバンドは、Vダイポール、ローバンドはG5RVで、オペレートブースは5ブース。(このクラブ、結構、寄贈と共有があってリグは台数を持っている)

ローテーターを6mにコンバートしたので、430MHzは小生の経験上、ここに固定しておけば間違いないと思われる、富士山~丹沢方向で固定していた。実際、ここから動かすと調子悪い、ここからなら、反対に回せば7がさらえるのだが、ジュニアオペレーターなのと10県、11県ばかりでも市郡マルチなので、効率を考え固定。6mはそこそこ慣れたオペレーターなので、アンテナはHB9CVながら回す設定とした。2mはローテート可能であった。しかし、写真を見て分かる通り、東京から150kmも離れていると、先方でビームは広くなり、この程度のスタックアンテナでは、コールバックの多い美味しい角度というものはだいたい決まっているようで、430も2mもほぼ同じ方向を向いている。下手に回すと特に430MHzはビームが切れた所で周波数を取られてしまう。

しかし。参った。25エレを上げるだけで大変なのに、HFのG5RV、6mのHB9CVの設営などあり、大幅に押したり、ハイバンド用のV-DPのSWRが下がらないというトラブル。

続いて泣かされたのはZ-Log。マルチオペ用にこのログは初めて使ったのだが、せっかくだからウチで眠っていたADSL時代のルーターを使ってネットワークを組んでみた。サーバーの接続試験は重念にやって持ち込んだのだが、色々なトラブル続出。5ブース設置したのであるが。新旧OSが入り乱れ、しかも使用する人がPCに詳しいか否かでだいぶ、トラブルの様相が違った。あとは、古いバージョンで、(これは、開発が終わっているのか、パッチがないのか)全市全郡のマルチが平成の大合併の後半分が、登録されておらず、マルチを受け付けないというトラブル。これはそこで、一度リマークスに避ける処置としたが、どうしてもそこで、QSOが止まるので痛かった。

さて、運用の方はこれまた、担当のHF、7MHzと3.5MHzは泣かず飛ばす。高校コンテストの時のようにガンガン呼ばれるのを期待していたらCQを出すとサッパリ呼ばれない。呼びまわりでは飽和するの繰り返しであった。そもそもコンディションが悪く、磁気嵐もQRMも突き破る、Hパワー局が圧倒的に有利。
しかしVUの方はそこそこ調子が良かったようで、コンテストオペレートが初めてとか2回目とかいったメンバーが多かったものの、各バンド100局を超えたようである。430MHzは4アマの方だったので、Lパワー用リグを使用して基本、15W運用。3アマ以上のOP用にMパワーリグもあるのだが、調子が悪く。過熱で、すぐにP級にパワーダウンしてしまうので、L用をメインで使用した。しかしそれでも、180局であるから、パワーじゃないんだな、アンテナとロケーションって大事だと思った。

結果としては18万点程であったが、ガチガチに追い込みすぎず、かといってユルユルすぎず。親睦を深める意味では良かったと思う。

さて、JH1PRTはマルチオペは参加しないのではないのかと思われる方も居るかと思うが、そもそも、私はコンテストはあまり苦手というか、そもそも好きではなかったのだが、なんとなく、参加するようになり、なんとなく、こういう事になった。

今回集まった私より年上のOMさんたちも同じ事を言っていたが、

「強制とかあるなら嫌だなぁ。楽しいから来るんだよね。」

そもそも、私は助っ人の身分であるから、主役の若い世代はどうか分からないが、こういう所に手伝いに来る、オッサンとして、私も同意見で、ワガママと言えばワガママであるが、これは趣味であるから。ガチで、トップを狙いたいなら、ちゃんとそういうグループがあるから門を叩けば良いと思う。私のQTHを知っている人なら、

「トップ争いクラブの地元で何やってるの?」

と思う人も多いと思うが、私はそういうスタンスであるから、いい加減な奴がガチでトップ争いのコンテストに参加するのは迷惑だし。そこまでモチベーションも上がらないので、入会を拒んでいる訳ではないが、現況、保留とさせていただいている。そもそも、メイン周波数の430MHzの事でお腹がいっぱいであるし、テツもやるとなると休日確保の問題もあって、ガチで参加するクラブは無理である。

集まれる時に、メンバーと資材が集まればやる。集まらなければ、縮小する。やらない。それで良いと思う。
それではそのクラブが消えてしまうではないかとも思うが、無理やり引っ張り出されて、嫌々っていう雰囲気は私の趣味ではない。

今回は初めて会う方が多かったのであるが、結果はともあれ、実に和やかな雰囲気で終始でき、若い世代への技術伝承もある程度できたので、良かったと思う。私も年上のOM諸氏から色々勉強させていただいた。

来年もあるかどうかは、分からないがまたこういう機会はあっても良いだろう。