shu*kuraの旅。今回は私は2回目。村長氏は3回目との事。今回は飲んだくれながら車窓を楽しむ事を目的に上越妙高駅に集合。本日は「越乃」Shu*kuraでの運転で、長岡までは同じルートをゆくが、上越線、飯山線経由で十日町が終点である。
さて、上越妙高駅での短い乗り換えの後、席に着く。座席は横並びのカウンター席となってしまった。4人居るので、何とかボックス席が取りたかったのであるが、3か月前の発売と同時に打ってもらったのにNG。で、当日、行ってみて納得。どうやら、団体のツアー客が入っていたようで、ボックス席全部を一網打尽にしていたみたいである。どうりで取れなかった訳である。かなりの人気列車なので、この辺で増結編成も考えても良さそうな感じもするのであるが。
列車は越後トキめき鉄道を、エンジン音高らかに走行して、直江津でJR信越本線に入る。信越本線に入るったって、長野からさっきの路線を来たのではないのかと思うが、信越本線は細切れに分割されてしまい、残った新潟側の区間である。
複線区間を快調に飛ばしていると、潟町駅に停車する際、突如、河童が目に入ったw
この河童、洒落たバッグを持ってるし、ナヨナヨとオネェ系の動きをしているので、最初は新手の悪戯かと思ったがどうも地元のPRのようである。後日調べてみると近くの鵜ノ池という池に河童伝説があるらしい
柿崎付近から日本海が車窓に見えてくる。Shu*kuraのルートでは信越線沿いはずっと海が見えているようにも思えるが、実は柿崎から鯨波の間の意外と短い区間であるので、ウカウカしていると結構早く通過してしまう。もうすぐ海水浴シーズンで、沿線にパラソルの花が咲くのだろうが、そこはまだ6月、海岸に見えるのは釣り人とサーファーである。今朝は最低気温が15度と低い。
青海川駅に停車。夕日を望む事のできる復路は30分程の停車時間が設定されているが、往路のShu*kuraは10分ほどの停車と、停車時間が短いがそれでも外に出て写真を撮ったりと思い思い過ごす事ができる。今日は雲が多いものの天気、気候が良く、絶好の行楽日和。遠く佐渡も望む事ができた。
今日の酒蔵イベントは十日町の松乃井酒造さん。酒蔵イベントは、当日担当する酒蔵さん毎に個性があってなかなか楽しい。松乃井さんは、商品ごとに仕込み手順と味の違いなど、丁寧な説明があって、またそれぞれの種類を試飲させていただいて、酒でこれだけ試飲させていただくと、かなり効いてくる。
列車は長岡で折り返して上越線に足をすすめる。酔いもかなり回って、ここからの区間はジャズの生演奏を聴きながら、飯山線へと足を進める。同行のS氏が葉加瀬太郎の情熱大陸をリクエストしたところ3人めくばせをしただけで即興で演奏。さすがである。カッコいい。
しかし、よほど普段からの欲求不満が溜まっていたのか本来であればS氏が爆裂盛り上げ約だったはずが、少々というか相当飛ばしすぎていたようで、謝らねば(謎)
さてさて、列車は十日町に到着。駅舎の写真を撮り損ねたが、実はS乙女氏が骨折して松葉杖だったのであるが、これまた、バリアフリーに難のある構造。後述するが、北越急行がからむと、JR側からはこ線橋を渡ってさらに階段を登るという、、、。これ車いすだったら駅員さん腰が終わるという、、、構造。松葉杖のS氏はかなり大変だった様子。
さておき、本来であれば、ここでインターバルの後、「おいこっと」に乗る予定であったが、飯山線が沿線土砂崩れの影響で線路が避難指示区域に入ったため、戸狩野沢温泉と森宮野原の区間で運休が続いていており、代行バスが出ているが、おいこっとのスジは運休。ここは、様々な代替案が出たが、十日町で、へぎそばで昼食を食べた後に、ほくほく線で直江津経由で向かう事にした。
昼食は、このブログでは定番になった小島屋本店さんで、へぎそばを食べながら昼のひとときを過ごす。
十日街は雁木というか改築されてアーケードになった街であるが、休日だというのに人影もまばら。味があるという言い方もできるけど少々寂しい。村長殿はしきりに銀行のATMを探しているようであるが、出金はできても入金ができずに困っている。そして、タスポを忘れたらしく、タバコが買えず、やっと見つけたたばこ屋では、、、、
しかし、味のあるたばこ屋というか、電気屋である。東芝カラーテレビである、、、。
さて、飯山線が不通なので、十日町からは北越急行で犀潟、直江津まわりで上越妙高へと向かう。北陸新幹線開業ですっかり寂しくなった北越急行であるが、1時間に1本程度の本数はあり、また、電車列車で直線状の線路を高速運行するので、ローカル列車といえどかなり速い。冬季は雪深い区間をトンネルでショートカットしているので、道路事情がよくなったとはいっても雪が降ると難がある区間を新幹線並の消雪設備のある軌道をゆく鉄道は、そこそこの需要があるようである。
かつて「はくたか」が高速で通過していた十日町駅の通過線も架線こそは張ってあるものの、レールは錆び、夢の跡といった様子。収入の9割が沿線を通過する特急によるものだったようで、「はくたか」撤退後は6億円の赤字に転落したようだが、開業以来稼いで貯めた内部留保も多く、データを見ると資産は130億円ほどあるようだが。当面の運転に問題はないものの先行きは寂しいものがある。
酒もまわって、高速走行とトンネルの連続のほくほく線はすっかり寝てしまい。直江津に到着。我々世代は三角の屋根の直江津駅が懐かしいが、船をデザインした現在の駅舎になってから、来るのは2度目。北陸新幹線開業による3セク化で、所有や管理が変わったようで、駅舎や車両基地はえちごトキめき鉄道が行っているらしくJRが乗り入れている恰好。駅舎からJR東日本のマークは外され、越後トキめき鉄道の本社屋が入居している。
雁木造りの街というと高田が有名であるが、直江津の駅前も雁木造り。雁木とアーケードの違いってよく言われるが、アーケードは歩道上に張り出すのに対し、雁木は私有地の軒先に張り出している。近年は所有権の問題は、どうしても軒先が揃わない、除雪が行き届くようになったなどの理由から新しいアーケードになったり取り壊されたりしているようであるが。これも実際に行ってみてみると、シャッター街とあいまって、少々悲しい風情が漂うものである。
直江津からは越後トキめき鉄道で上越妙高へ向かう。車両はJR東日本から転属してきた元JRE127系0番台のET127系である。JR東日本は弥彦線で使う数本以外はほとんどのE127系を譲渡したようであり。越後湯沢までの直流区間の妙高はねうまラインで使用する車両はほとんどET127系である。ちなみに交直デッドセクション区間を挟む糸魚川までの区間で使用される列車はJR西日本のキハ122をベースにしたET122型気動車での運行である。
上越妙高へ着くと、ちょうど雪月花が戻って来たようで、ひとだかりができている。休日はJRのShu*kuraとトキ鉄の雪月花が共に運行されるようで、イベント列車に乗りに来る人が多い。雪月花は水戸岡鋭治氏デザインの新製車両で、独特のペンキの臭いのしそうなカラーリングと特徴的な内装は一目で氏によるのもと分かる。同じく社内で料理が提供されるのであるが、質も値段設定もShu*kuraよりだいぶ上のようで、ラグジュアリーな空間で旅を楽しみたいのであれば、雪月花であろうか。逆に気兼ねなく乗るのであればShu*kuraかもしれない。
帰りの新幹線を待つ間、コンコースを眺めていると、ツアー客と思われるバス乗り場へ向かう人の波ができる。信越トレイルが始まったのかもしれないが、その他の観光地へのバスも東京と新幹線で直結されているこの駅が拠点のようで賑わいを見せている。北陸新幹線開業に合わせて、妙高、上越、柏崎、十日町、佐渡の各市が合同でキャンペーンを行っているようであるが、同じキャンペーン参加市でも、十日町、直江津と、寂しい街並みを見て来ただけに、ここだけ賑わいを見せている駅を見るのも微妙な心境であった。
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